♯54 冥界の王
本を懐に入れたその時。地響きが起きた。
ハルマキは急いで城の外へ出た。
やがて地響きは治まった。そして、遠方の景色の中に黒く巨大な建物に目が止まった。
あんなもの、今まであったか。
よく見ると城の形をしている。あそこに冥界の王がいるのか。
冥界の王をどうやって退けたのか本には書いていなかった。石にされた人々を救う方法も。
行くしかない。ハルマキは力強く歩き出した。
冥界の王が居ると思われる城へ向かっている途中、町に寄った。やはり町人は皆、石にされてしまったようだ。ハルマキは胸の苦しさを感じた。
カムイもローズも今回は頼りにならない。ハルマキは遠くに霞む城を睨んだ。待っていろ、冥界の王。必ず俺がその首を取る。
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