♯24 新たな旅






 「いい所に来たな。これからエルフの里に行くんだ。一緒に行かないか?」


 「断る」


 ハンスが立ち上がってロキの前に立った。


 「ファントムローゼって組織のリーダーは、死神ローズっていうんだ。族長は言ってた。ハルマキやカムイより強いって」


 「それは虚言だな。リストに死神の文字はない」


 「嘘じゃない!ローズはリストから名前を消せるんだ。俺は1度だけ見たことがある。一番上に死神がいるのを」


 アニスはしばらく考えこんで、言った。


 「じゃあ、確かめてみましょう」


 腰から杖を抜き、リカはに先端を当てた。


 「古代魔法をかけるわ。リストの呪いを解く」


 杖の先端が光り、カムイとハルマキの上の方に文字が浮かんできた。


 


 




 リストに浮かんだ二つ名と名は、死神ローズ。皆が驚愕した。


 「俺たちだけで大丈夫かな、女王に報告するか?」


 ハンスは慌てて言った。


 「それは絶対ダメだ!族長はハルマキ以外とは決して関わるなって言ってた」


 ハンスは今まで誰の目にも確認されることなくひっそりと生活してきたのだ。一国の女王に知られてはならなかった。


 「分かった。じゃあ俺たちだけで行こう」


 「待て、ローズとは先に戦わせろ。そしたら付いて行く」


 「決まりだな!」


 アニス、ロキ、ハンス、そしてハルマキの四人は新たな旅へと繰り出した。





 

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