踊る死神

チヌと衣乃はある場所へ早足で向かう

チヌ「場所はこの街の外れにある防空号だ」

それを聞いた衣乃は眉をゆがめいかにも嫌そうな顔をした


衣乃「なんであの有名な幽霊スポットなんかに...」

行きたくなさそうな顔で言った


チヌ「いやいや!たまにはリフレッシュでm」

衣乃は顔つきが代わりチヌにどなりつけた


衣乃「ふざけてる場合じゃないの!!分からないの!?灰炎が...灰炎が...」

今にも泣きそう顔をに変わった足を震わせ涙がこぼれ落ちそうだった

そんな衣乃を見てチヌは真面目な顔になり答えた


チヌ「そんなわけないだろ、ちゃんと理由はある」

チヌは泣きそうな衣乃の顔を見て話を続けた

チヌ「過去に鬼炎はある仲間といた」

衣乃がはっとなり答えた

衣乃「えーっと2人...いたんだよね?名前は確か...」

チヌは答えた

チヌ「イタチちゃんと手裏ちゃん」

チヌは顔を歪ませる

何かを思い出し苦い顔をしているようだ

チヌ「あの二人組は最悪の2人だ かつて俺も手を焼いていた」

2人は早歩きで話しながら進む

衣乃は不思議そうな顔で答える

衣乃「なにがあったの...??」


チヌは一回止まり衣乃の顔を見て答えた


チヌ「奴らは悪魔だ人間の皮を被った悪魔だ」

チヌ「過去にこの街で大量殺人事件があったはずだ、あれはニュースになってもおかしくないくらいの惨事だった」

衣乃「そんなニュースあったっけ...?そんなの聞いたことないけど...?」

衣乃は不思議そうな顔で問いかける


チヌはまた歩き始めながら答えた


チヌ「あの惨事には裏がある」

チヌ「あの後ニュースにしようとしたヤツら全員行方不明になって行った」

衣乃は気がついた

衣乃「まさか...その虐殺した人達が隠滅を図って...!!」

チヌ「そうだ...そしてもう1つ...」


チヌは口を固く閉ざしたが、ゆっくりと口を開け言った


チヌ「鬼炎もそのメンバーだった」


衣乃はその言葉を聞いた瞬間足が止まった

そしてまた震える

そんな衣乃をみてチヌは喋り始める


チヌ「実はその惨状の現場に俺もいた奴らを止めるために」

チヌ「奴らを止めるためにチームが作られたんだ、だが止められなかった」

チヌ「俺らチームは瀕死の数人を残し死亡壊滅した」


チヌ」だがあるメンバーの一人が鬼炎の魂を引きずり出した

そして俺らの仲間の灰炎に入れた...

そうすることで鬼炎の体は魂がなくなりその場に崩れ落ち無効化することは出来た」

チヌ「それをみた2人はその場から逃げ去ったリーダーの鬼炎がやられたのだから当然でもあるか...」


衣乃の足は止まった


衣乃「そんなこと聞いたことないよ...」

その場にしゃがみこむ


チヌ「そして俺と灰炎その仲間の数人は病院に運ばれ生き延びたそして誓った」

拳をにぎりしめ言った


チヌ「もう二度とあんなことにならないようにと...」


真面目な顔から笑顔に変わる


チヌ「まさかその時が来るとはな!」

衣乃は顔を上げチヌの目を見て感じた


その目には復習に充ちてはいるが奥の方で正義の炎が揺らいでいるのを


チヌ「衣乃、そろそろ座ってないで行こうぜ!」

衣乃はゆっくりと立ち上がる


チヌ「俺は奴らを倒す お前のやることは?」

衣乃「この何も言わないアホ彼氏のもう1人のアホを説教する!」

衣乃は真面目な顔で言うがクスッと笑った


チヌ「よし!!やってやれ!w」


衣乃が質問する


衣乃「でもなんで防空壕にいるって分かってるの?」

チヌ「そりゃチームはなくなったとはいえリベンジしたいから密かに情報は集めてたからな」

チヌ「防空壕が奴らのアジトだ、見た目は普通の防空壕だが...中はどうなってるかわからん」


衣乃「ふーん...なんかダンジョンみたいだね!」

衣乃は楽しそうに言った


チヌはそれを見て鼻で笑った


チヌ「そうかもな、さぁ!着いたぞ!」


そこは今にも幽霊が出そうな静かな防空壕であり地獄への入口にも見えた...


イタチちゃん「うふふ...きたきた!行ってくるね!鬼炎さんっ!」

鬼炎はソファに寝ており返事はしない


イタチちゃんは溜息をついた

そして


イタチちゃん「さて!久々の運動だっ!」

そう言うと2本の細身のチェーンソーを両手に持った...

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