第71話 ようこそツナギーランドへ!!
※更新遅れて重ね重ね申し訳ありません……
なんて謝罪してる場合じゃないんですよ!!
アミメキリンと謎のヒトが、とうとう、とうとう!! 10000PVを突破しました!! こんな拙作を読み続けて下さり、本当にありがとうございます!! いや本当に……
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その2
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その3
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さらにイベント記念ガチャには魔狼少女マヨ(☆5ニホンオオカミ)が登場!!
その4
つなぎ(☆5)のスキル“トラブルメーカー“の効果を以下のように強化します!!
強化前
味方全体の能力が一段階アップorダウンする
↓
強化後
味方全体の能力が一段階アップorダウンする。
アミメキリンがパーティにいる場合確定でアップする。
その5
アミメキリンと謎のヒト ログインボーナス
私の小説へログインしていただけると、今まで何も起こらなかったですがこれからも何も起こりません!!
要約 これからも大きな変化はありませんが頑張ります、応援よろしくお願いします!!
本編ここからです↓
私、アミメキリンは思う。全ての事に意味のないことなどないと。食べ終わったジャパリまんの包み紙もティッシュの代わりになるのだ。どんなにささいなくだらないことでも、後に大きな意味を持つことは、きっとある。
真っ暗な中、スパイスの美味しそうな匂いがたちこめる。これはそう、カレーピロシキとやらだったか。
空間の味を感じる私の横で震えるハシブトガラスは、小さな声でヤタガラスへの祈りの言葉を呟いている。
ここはジャパリまんの中。願わくばこのジャパリまんが、私達を護ってくれますように─────
「良いですか? もう一度確認します。小さくなれる時間は2時間。それ以上経つと元の大きさに戻ってしまいます。それまでに、元凶を倒して戻ってくること、分かりましたか?」
オイナリサマは広げた手のひらに向けてそう話す。そこには極小サイズに小さくなったアミメキリンとハシブトガラスが、つなぎの体内へと侵入するため小さくなって立っていた。
元に戻るということはつまり、タイムリミットが過ぎるとつなぎが体内から爆発四散してしまうということなので、それだけは避けねばならない。
「勿論フレンズの身で体内の臓器やら血管を自由に駆け巡ることはできまい。そこで、私が一工夫しておいた。つなぎの体内に夢の世界を広げたのだ。これで、物理的な壁を気にせず進むことが出来る」
それこそがヤタガラスが力を貸してくれた意味。かつて夢の世界をつくりだすセルリアンと相見えたときに習得した能力。最大で一畳ほどの夢の世界をつくりだすことが出来ます。
「さあ、早くお行きなさい。気を付けて、くれぐれも無理はしないように」
「うむ、何があるかわからん。用心せよ」
「…ボクハココデツナギノ様子ヲチェックシテイルカラ、頼ンダヨ」
小さくなると神的なパワーが弱くなってしまうため、オイナリサマもヤタガラスも自分達自身が行くことは出来ない。つなぎの運命は、この二人に託された。
「さあ、行くわよ。ハシブトガラス、お願い!」
「落としかねないから、くれぐれも暴れないでくれよ」
「分かってるわ。喉に触れたりしたら咳で吹き飛ばされるかもしれないから、慎重に、ね」
「ああ。では、行くぞ」
ハシブトガラスに抱えられ、一緒に飛ぶアミメキリン。どこまでも深い暗闇が広がっている口に突入していく。
「行ったようですね、果たして上手く行くのでしょうか……」
「余の予知夢通りであれば、面白いことこそあれ悲しむような事は起こるまいよ」
「面白い事ってさっきのゲームの事では?」
「止めてくれ、オイナリ。その話は余に効く。止めてくれ」
「わ、分かりました……」
ところで、今つなぎは元暴走ボスの手(?)によって口を開けっ放しにされている。
そうするとほら、唾が溜まるじゃないですか。で、器用な人は口を開きっぱなしでもうまく物を飲み込むことが出来るんですよ。
「むにゃむにゃ……ごくん」
「「あ」」
「──────はぅ!? ここは?」
飲み込まれた衝撃で気を失っていたアミメキリンは、ピンク色に染まった世界で目を覚ました。どうやら、ここが夢の世界と化したつなぎのお腹の中のようだ。
「いきなり空が閉じて肉に押し潰されたときは流石に終わったかと思ったわ……」
つなぎのお腹の中が夢の世界に変わっていなければ、ふたりとも胃酸に突っ込んでお陀仏であった。遺産を残す間もなく。胃酸だけに遺産ってね。ははははは(殴
近くに転がっていたハシブトガラスも目を覚ます。
「おい、何だここは……?」
アミメキリンの隣に立ち辺りを見渡した彼女は、その光景に目眩を覚えた。
「あちこちに浮かんでいるジャパリまん、中華料理、ハチミツ、その他もろもろ……うん、間違いないわつなぎの夢の世界ね」
見て納得、聞いて納得。浮かんでいる食べ物達が自分達の数倍の大きさがあることから、つなぎの食べものへの夢も浮かんでくるようだ。
「一体お前はこの体の持ち主のことを何だと思っているんだ……?」
「──爆食七変化トラブルメーカー?」
あんまりであった。ちなみにじゃんぐるちほーの頃は名探偵の助手候補であった彼女。時の流れによる認識の変化、ざんこく~(IKKO風)
「というか本当に食べられるぞこの浮かんでいる食べ物…… あ、美味しい」
「拾い食いはやめた方が良いわよ…… というかつなぎが産み出したあの大問題料理も浮かんでるじゃない。と、それはいいとしてあれは何かしら」
アミメキリンが見つけたのは、何もない空間に、まるでどこでも○アの様に佇む扉であった。上に浮かぶプレートに文字がかかれているが、彼女は字が読めない。
「私が読んでやろう。なになに、“アミメキリン総集編“……?」
「ふんっ!!」バキィッ!!
「うわぁ!? いきなりどうした!?」
猛烈に嫌な予感がしたのでアミメキリンは扉を蹴り砕いた。
「なんだかあの扉、邪悪な気がしてつい足が…… それより、また何か変なものがあるわね」
続けてアミメキリンが指差したのは、桃色の地面に怪しげに開いている穴であった。
「これはヤタガラス様から聞いたことがある。“記憶の穴“だ。なんらかの理由で壊れてしまった記憶の跡。この状態でも、覗いてみればうっすらと内容が分かる筈だ」
「壊れた記憶……」
つなぎの壊れた記憶、それはつまり最初に会ったときに思い出せないと言っていた、“生前の記憶“ではないだろうか。
「気になるわね」
「おい、あまり寄り道してる暇はないぞ」
「わかってるわよ。ちょっと、ちょっとだけ……」
今だけしか見られないであろうその記憶につい好奇心で引き込まれてしまい、アミメキリンは穴の中を覗き込む。
────────────────────
港の様な場所に男と女が一人、足元にラッキービースト、そして動物を入れる為のピンクのケージが見える。
「────じゃあ、いってくるよ。船を頼む“ “」
「くれぐれも気をつけてね? ここにはフレンズだけじゃなくて、普通の猛獣もいるんだから」
「動物のことなら誰よりも知っているさ。そのことはお前も知ってるだろ?」
「分かってるけど、心配で……」
「親父さんの船を無断で借りることになったのは、悪いと思ってるよ。でも、どうしてもジャンジャンを死なせたく無かったんだ」
「それも、分かってる。帰ったら怒られるだろうなぁ………」
「そんときは僕も一緒に行って怒られてあげるよ、僕のワガママに付き合ってもらったんだしね。じゃあ、そろそろ行ってくる」
「準備ハデキタカナ。火山ヘノ最短ルートヲ案内スルヨ」
「頼む」
男は、ピンクのケージをその手に持ち、遠くに見える山を目指す。
「もう二度と、ツナギみたいに目の前で動物に死んで欲しくはないんだ──────」
────────────────────
「おい、アミメキリン、おい!!」
ハシブトガラスの呼び掛けに穴に飲み込まれていた意識が現実に無理やり引き戻される。
「ああちょっと! 良いところだったのに!」
「それはすまなかった。けれど、それどころじゃない! 何かが大群でやって来るぞ!!」
地平線の彼方から、何かがこちらに向かって走ってくる。一や十程度の数ではない。50、100、まだまだ増える……
「な、なんかヤバそう……逃げるわよ!!」
振り返ると、そちらからも沢山の何かがこちらに向かって走ってきていた。
「か、囲まれた……!?」
あっという間にぐるりと周囲を覆い囲まれてしまった。
その正体は、自分達と比べて膝下ぐらいまでしかない背丈、小さな幼女の大群であった。
その中の一人が、前に出て二人に話しかける。
「ようこそツナギーランドへ!!」
「…………ツナギーランド?」
「そう! ここは色んなアトラクションを通って外への脱出を目指す巨大レジャー施設です!!」
「僕たち、案内を務めるゼンダマキンのフレンズ、よろしくね!!」
「は、はぁ……」
「おいアミメキリン、フレンズの体内に何でフレンズがいるんだ!?」
ハシブトガラスは頭を抱えている。常識というものが音を立てて崩れていく。
「ええと、物凄い小さなフレンズがいるのよ。ミクロフレンズって言うんだけど…… ただ、あれは特殊な条件下でしか発生しないとか言ってたのだけれど……」
そこまで言って思い出す。そう言えばこの状況の原因となりそうなものがあったと。
「あ、ジャパリラッシー……」
お腹の調子を整えるラッシービースト製ジャパリラッシー。
あの中に恐らくミクロフレンズも含まれていたのだ。これ以上ない位に乳酸菌やら何やらが生きて腸まで届きます。
秘密の技術なんじゃなかったのかというツッコミにはラッシービースト自体があの氷付け科学者の手により作られた個体だということを申し添えておきます。
「さあさあお客様、どこのアトラクションから回りますか!」
「楽しすぎて身も心もとろける胃酸ウォータースライダー?」
「悩みやストレス栄養分その他もろもろ無くなるほどエンジョイできる小腸ラビリンス?」
「余分な汗や水分全部出しちゃう大腸スパ?」
「体が(そのままの意味で)柔らかくなる酵素ドリンク飲み放題のドリンクバーもあるよ!!」
「全部消化されてるじゃない!!?? そんなアトラクションで遊んだらホラー探偵ギロギロじゃなくて溶解探偵ドロドロになっちゃうわよ!!」
「上手いこと言っている場合か! どんどん囲まれていくぞ!?」
この会話の間にも包囲は続いていた。
「残念ですが拒否権はないよ! 全てのアトラクションを回って搾り取るだけ搾りとるよ!」
「大丈夫、君たちはツナギーランドの一部となって生きつづけるから!」
じわりじわりと距離を詰め、そして……
「皆ー、かかれー!!」
「こ、こんな最後なんていやあああああ!!!!」
───────────────────
アミメキリン「ねぇつなぎ、話中ではめっちゃ沢山出てきたけれど腸内細菌ってそんなに多くいるの?」
つなぎ「沢山なんてもんじゃないですよ! 人の腸には三万種類、100兆個以上もの細菌が住んでいます! 細菌だけで1.5kg以上もの質量があるんですよ!」
アミメキリン「と、途方もない数ね……」
つなぎ「だからお腹の調子が崩れるのは体にとても影響が出るんですよねぇ…… ああ、お腹痛い」
アミメキリン「貴方のそれはジャパリまんの食べ過ぎよ!!」
次回 “ヤクメキリンとはたらくハシブト“ お楽しみに!!
尚、下らない引きで申し訳ないので、次話は明日更新します、まる
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