第8話 お仕事 その2

  「あたし、フラれたの!」

   よくある話だが、呼び出されてする話には、ろくなことがない。       「どうして? フラれたの?」

  「だって、こんな顔じゃ、好きになれない。やっぱり、おれの好みじゃないっ  て!」

  「じゃあ、あきらめなさい! そんな奴」

  「ダメ! あの人でないと、生きていけないの」

  「それじゃあ、あの人好みの顔に、整形でもする?」

  「そうねぇ。そうしてあの人を、今度はあたしがフッてやるわ」

  「好きだったんでしょ。それじゃ、だめじゃない」


========================================

  

「みかえしたいの。今は恨みになるわ」

  まだ、フラれたばかりというのに、早すぎるではないか。それに、私にどうし  ろと言うのか? 私は美容整形を生業としているんだが・・・。

  「やっぱり、ダメ! フラれたあたしが、なんで整形して、みかえさなきゃい  けないの? あの男を、ブ男にすればいいのよ!」

  「だから、呼び出したんでしょ。さぁ、どこをどうしたいんですか? その   男」  

  

                              おわり

                                 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る