第2話 ひみつはあっさりと
彼氏のいないわたしと同じく彼氏のいない同級生ミサトと一緒に閑散とした(大阪に比べたらな!)中心街を歩いていた。
「
「へえ」
県内唯一のデパートに隣接したイベントスペースにステージが設営されている。その上をU-19とうたうからにはまあ10代と思しき女の子たちが簡易なランウェイをきびきび歩いている。
年一度この県で開催されるいわゆるガールズコレクションと呼ばれるファッションイベントだ。
生憎台風が来てるので吹きさらしの会場にはオーディエンスである女子たちの姿もやや少ない。本職モデルのゲストも東京から来ているが集客効果はあまりなかったようだ。
わたしの目を引いたのはひときわ小柄な女の子だった。
寒空にノースリーブの白のシャツとブルージーンで、小さなコンパスを目一杯にして歩いている。
「あれ?
一瞬通り過ぎそうになったけど、二度見して認識した。
間違いなく
「
わたしの大声にミサトがびくっとする。
「誰? 知ってるの?」
「うん。ウチの教え子やねん」
「教え子?」
「ほら、ほんなんいいから声かけて」
今度は2人で声を出した。
なるほどね。
そりゃ、痩せたいやろな。
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