第6話
その目があまりにも綺麗で、怖くなった私は動くことができなくなった。まるで体が石になったみたいに。
どれだけ時間がたったか、もはやわからなくなっていた。私が動けなくなってもその間雪は容赦なく静かに降り続いた。
静かに静かに降り積もる雪が私たちを閉じこめていく。
気がつくと雪はもう降っていなかった。
私たちは雪に埋もれてしまったのだ。
雪の中にいるのに寒くない。呼吸はしているのかわからない。それでも苦しくはなかった。
女の子とつないだ右手にぎゅっと力をこめる。握り返してくれる力が心地よかった。
私たちはただふたり、
何もない白い空間に埋もれていた。
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