ヴィーンでの勉強と苦難の日々18
ブルジョワジーは何度ももっとも卑劣かつ不道徳なやり方で、正当な要求に対して反対し、しかも往々にしてその態度から得られる利益は何もない、もしくは期待できなかったので、真面目な労働者さえも労働組合組織から政治活動の方へと駆り立てられてしまったのである。
多くの労働者ははじめは彼らの心の中では確かに社会民主党は敵であった。しかし、彼らの抵抗は結局何度も常軌を逸したやり方で潰されてしまった。それはブルジョワ政党が社会的性質の要求に全て反対する態度をとったからである。
労働条件の改善、少年労働の廃止、妊婦は少なくとも数か月間は保護するなどのあらゆる試みを単純に拒否することは、このような場合この卑劣な精神をありがたがってことごとく攻撃している社会民主党が、大衆を自分側に引き込むのを助けるようなものだ。
政治的ブルジョワジーはこのようにして犯した罪を決して償うことはない。同時に、社会的弊害を除去するため、あらゆる試みに対して抵抗し、憎悪の種をまき、そして社会民主党だけが働く民衆の利害を代表する唯一のものであるという民衆の仇敵の主張でさえも正当にしてみせたのである。
こうして彼らはまず、昔から政党にもっとも貢献している組織である労働組合に、道徳的意味を与えたのだ。
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