「すばらしかった」

 完結済みの長編作品です。
 読み終えて、ひとこと――「すばらしかった」。

 舞台は後宮ですが、普通にイメージされる後宮とは少し違うと思います。男女問わず、何かの才能を持った者が天帝の住む後宮に集められ、寵愛されます。
 物語の中心となる古謝、蓮、倭花菜は音楽の才能を認められて後宮に入ります。
 またこの物語で重要なのが「才能を持った者が、神を降ろすことができる」ということで、この三人は神を降ろすことのできる「神触れ人」です。
 神は人を守るものというわけではない、ただただ圧倒的な存在。そこがまた、この物語を魅力的にしています。
 三人はそれぞれの目的を持って後宮入りするのですが、後宮を支配する悪女、美蛾娘が彼らの前に立ちふさがります。彼女の残虐性には背筋が凍ります。

 この物語の行く末は如何に――。
 是非、その目で確かめていただきたいと思います。

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