第12話 水中洞窟

『2018年2月21日(水曜日)』




主なニュース

・日本のカジノ入場料、一律2千円へ

・今週は雨や雪が多めに

・世界最大の水中洞窟でマヤ文明の神殿や、巨大なナマケモノの化石を発見


「はいどうも、よろしくお願いします。日本のカジノの入場料が一律2千円だってさ!」

「時事漫才って言って、カジノ法案スタートの時事漫才って多分そんなないよな」

「普通は何さ」

「政治的な談話だね」

「これも政治的な談話だよ!」

「まあ政治こそ絡んでいるものの、だいぶ重要度が低いというか」

「いやいや! 入場料とるって酷すぎるよ!」

「まあ海外のカジノで入場料とるところって少ないらしいけども」

「その入場料で何本のうまい棒が買えるんだよ!」

「カジノに賭ける分のお金の話をしろよ」

「依存症対策とかいってるけど、絶対嘘だよ! うまい棒買いたいだけだよ!」

「うまい棒は違うと思うけど、依存症対策になるかと言ったら微妙だよな、2千円分は絶対稼ぎたくなるよな」

「より依存するよ! うまい棒食いたいだけだろ!」

「オマエはボケをうまい棒に依存しすぎているよ」

「いっけね」

「いっけね、て。そんなリアクションで1ターン目終わりにするってなんだよ」

「今週は雨や雪が多めらしいね、気圧の影響で、気圧も入場料払ってほしいよね」

「まあその気持ちが分かるくらい、天気の悪い日々が続いているからな」

「マジのお金を払ってほしい」

「そこはもううまい棒じゃねぇんだ」

「そこはもう本当にマジのお金がほしい」

「まあオマエに払われるわけではないだろうけども」

「本当雨や雪が多くて嫌になる、嫌になりすぎてオネェになるかも」

「ゴメン、全然意味分かんないわ」

「あっ、ちょっとオネェになるかも……どんだけー、どんだけー、あぁ、どんだけーが出てくる」

「咳が出るみたいに言われても全然分かんないわ」

「どれほどのー、どれほどのー、あぁ、もう、丁寧なオネェになるかもしれない」

「すごいバカになる可能性しか感じられない」

「ど! どんだけぇー! ……あっ、あんまりだったよ、オネェになりませんでした」

「……何この時間! 時事漫才じゃねぇよ、これ!」

「リアルタイムでオネェになるところだったよ」

「いっそのことオネェになってオチだろうがぁっ! なりませんでした、で終えるんじゃねぇよ!」

「だって実際オネェになってないんだもん、現実は小説より奇なりでしょ」

「オネェになってないんだったら全然奇じゃねぇよ! オマエの感覚がずっとおかしかっただけだろ!」

「確かに軽く妄想に溺れていたかもしれないね」

「結構深海までな!」

「深海と言えば、世界最大の水中洞窟でマヤ文明の神殿を発見だって、すごい歴史的発見だよ」

「ちゃんとした深海には浪漫があるよな」

「でもその神殿に入った時、入場料払ったのかな?」

「いやもう入場料払えって言う人、いないんじゃないの」

「ちゃんと、マヤ文明だけに、マヤ毛を抜いて渡したのかな」

「マヤ毛ってなんだよ」

「高級なまゆ毛」

「高級なまゆ毛って何だよ! 高級だとしても、まゆ毛いらないだろ!」

「いやでもIKKOさんのまゆ毛はほしいだろ」

「一般的にはどうかなぁ! ほしい人はいるかもしれないけど!」

「美容研究家のまゆ毛は絶対美しいと思うよ」

「まあ最高の毛並みだろうけども、まず、マヤとまゆの言葉遊びが日本語なんだよ!」

「あれ、日本の海中洞窟じゃなかったっけ?」

「メキシコとかだよ確か! あとIKKOさんの時代じゃないし、マヤ文明は」

「今か、IKKOさんの時代は」

「今だよ! そう! 今がIKKOさんの時代だよ!」

「君の今のIKKOさんの時代だよ叫び、大丈夫? オネェになってない?」

「ならねぇよ! 今がIKKOさんの時代だよは、ただの事実を叫んだだけだからならねぇよ!」

「でもマヤ文明ってすごいから」

「マヤ文明は確かにすごいけども、マヤ文明とIKKOさんは繋がってないから大丈夫!」

「浪漫が無いなぁ」

「どんな浪漫が欲しかったんだよ! あと巨大なナマケモノの化石も見つかったらしいな」

「IKKOさんの家から?」

「貴重な化石とか持ってそうだけども、違う、海中洞窟から」

「巨大なナマケモノってあえて言うくらいだから、どれほどの大きさ……あ、どんだけー!」

「だとしたら大きさも言え、どんだけーの大きさと言え」

「でもナマケモノも海中洞窟に入る時に入場料払ったかな」

「多分当時は海中洞窟じゃないんだよ、地殻変動で海中の洞窟になったんだろうから」

「いやでもやっぱり、カラーテレビくらいは、おさめないと」

「何でナマケモノはそんな実質的にほしいものを払わないといけなんだよ」

「そんな怠けたいのなら、怠ける前に頑張って、みたいな」

「ナマケモノって本当は怠けているわけじゃないからな! 真面目に生きているんだからな!」

「でも巨大なナマケモノだから」

「何で巨大の場合は頑張っていないって考え方なんだよ」

「巨大で頑張ってるのってあるかなぁ?」

「その巨大偏見なんだよ! 一緒! 巨大も普通も小さいも全部一律!」

「一律で2千円払わないといけないわけね」

「カジノの話好きだなオマエ! もういいよ」

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