24. その手をとること

「戦争なんてない方がいい」

「自分たちの平和のためには、戦争も仕方ない」


 とても残念なことに、世界には自国の平和のために、あるいは立場を優位にするために、戦争をしている国は、いくつもある。


 もっと残念なことに、戦争に勝つことで平穏を得た、と言うひともいる。事実、そういう国もある。

 「どんな」国とも、仲良く手を繋いで、共に歩く。

 それは、とても難しいのだろう。

 でもだからといって。

 意見が違うことで、武器を持って、血を流す。

 極端だ。

 手を取れないなら、いっそ下手に関わることもないような気がする。


「あいつとはそりが合いそうもない。少し距離感を考えよう」

 人間関係には、そういうこともあるものだ。


 よく、ひとは「勝ち負け」を気にするけれど。

 戦争で、自国の勝利のためだけに、大切なひとの声に耳を傾けることもしないのか。

 大切なひとのために、勝ち負けにこだわるのをやめるのか。

 民の犠牲の上の勝利に、さほどの拍手はあるのか。どころか、恨まれるのを覚悟しなければいけない。

 犠牲のない負けに、憤る者もなかにはいることだろう。でも、だいたいの一般人にとって、大切なひとの命より、優先するものはなんだろう。


 もちろん、国同士の「勝ち負け」は、そんな単純な話ではないのも、さすがに分かる。

 でも、そこで「戦うのは仕方ない」と諦めては、なんの道も開けない。

 

 どれだけ有能な人間でも、後についてくる者や、味方になる者が一人でもいなければ、意味はあるだろうか。

 能が無いと言われても、背中を預ける相手や、支える者がいれば、志しは高くいられる気がする。


 それは、歴史を動かしていた偉人たちが証明してくれているのではないかと思う。


 ――8月14日。

 夢をみた。銃で2発、撃たれる夢。

 凄く、印象に残っていたのは。

 「熱い」

 「痛み」よりも熱量を感じた。

 ひたすら、怖かった。

 どこまで本当の感覚なのかは分からないけれど。

 実際には、そんな経験はしていない。しなくて良い。したいとも思わない。

そんな世の中にする為に、しなくてはいけないことがあるのだろう。


 でもきっと、それは独りで出来ることではないから。たくさんの人と人とが、助け合い支え合い、初めてできることなんだ。

 「ひとは、独りでは生きていけない」

 それは、色んな意味で本当のことなんだろう。

 綺麗事だと言われても、それの何が悪い?

 ひとは理想や夢を持つから、頑張れることもある。

 ひとは、なんだかんだ言っても、綺麗が好きな生き物なんだと思う。

 ただ、「綺麗」の定義はそれぞれ違うのが、当たり前なのも忘れてはならない。

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