7. 一年続きの休息期 ―統合失調症―
作者は統合失調症だ。なぜか重度らしい。病気とは長い付き合いだ。
つい、ここ最近に、分かったことがある。
――ああ。今の、やる気のない私の状態は「休息期」というものなのか、と。
鬱病などと似たような、心の病である、この「統合失調症」には、主に四種の経過がある。
ザックリと説明すると。
・前兆期←発症の前触れのサインが現れる
・急性期←幻覚や妄想などの陽性症状が目立つ
・休息期←感情の平板化や意欲の低下がみられる
・回復期←徐々に症状が治まるが、認知機能障害が現れることも
平成26年。――去年の今より少し前か。
クリニック内の、主治医の曜日の移動で、作者の主治医が移動し、カウンセリングの方を優先した結果、主治医が変わった。(カウンセリング+診察)
それから一年。その間は、「何があった」でもなければ「何もなかった」ともいえない。
学校のこと、将来への不安、兄の入退院などもあれば。誕生日プレゼントをいただいたり、語り合って、友と戯れたり。
そんな一年で。「今」の自分はなんなのか。ふと、分からなくて、不安で、泣くことがある。
――思えば、「意欲」があまり出てこないなあと。
創作の意欲も、勉強への意欲も。娯楽への意欲も、食への意欲も。
だいたいが、ないと言いきりはしないが、「あまりない」のだ。
私のような想いの方や、それを支える方には、分かってほしい。
「休息期」と言う名のものは。これはある種の停滞期のように、物事が上手く進まない時なのだ。
自分でも、どうしていいのかわからない。なぜそうなってしまうのか、自分でもよくわからない。
――こんなつもりじゃないのに。
誰より歯がゆいのは、おそらく本人だ。
――4月から、主治医が移動で、また変わるようだ。
春が、くる。
私の、この一年間は、きっと「冬眠」なのだ。
「休息期」の先は、「回復期」なのだから。
――もしかしたら、まだ、もう少し眠る時なのかもしれない。身体は正直だ。
――だったら。
自分が上手くできる時に、そんな時になったら。
感謝を込めて、ささやかでも、お返しをすればいいではないか。
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