4. 逆転の発想 ―死にたいひとへ―

 病気柄、私はよく「生と死」についてを、考えることがある。

 今回は、自分宛て半分の、同じ悩み人へ半分で、考えてみる。



「死ぬのは容易い。生きるのは大変。けど、命を大切にしないとだめ」

 ――そんな、ひとがいい慣れた言葉は使わないが。

 上記の言い方は、「今」が辛いひと――死ぬことを考えるひとには、あまり通じないかな、と個人的に思う。「そういう時」の私がそうだから。



 ……こういう考え方がある。

 本当に「死にたい」と考える、よく言うひとへ。

 あなたに対して、「誰もが興味を持ってない」なんて。こんな複雑な人間社会で、本当にそんなことがありうるだろうか。

 隣の家のひと、行きつけのお店の店員。ついさっき、ぶつかりそうになってしまったひと。――あなたの家族。

 例えば、逆の立場になって。

 隣の家のひとが、病で倒れた。仕事先の常連さんが、ぱったり来なくなった。ついさっき、ぶつかりそうになったひとが、後にニュースで自殺したと聞いた。

 面倒を見てくれていた家族が、ある日疲労のせいで倒れて。自転車とぶつかり、死ぬかもしれないような傷を負ったら。



 特に大切なひとの場合の時。

 ――さあ、あなたはどんなに驚き、どんなに心細い思いをして、どんなに恐ろしくなるか。そして会えた時に


「私、本当は死にたかった」

 その言葉は、以前のあなたの言葉だったとしたら。

 あなたの大切なひとは、あなたの「死にたい」発言、行動に、どんなに悲しくなり、どんなに心配し、そしてどんなに心細い思いをしていたのか。


 ――ねえ、あなたはこんなにもちゃんと生きていて、こんなにいつも、大切なひとを悲しませていたんだよ?



 この話が、すべてのひとに当てはまるとは、思ってはいない。

 それでも。そんな考え方もあるんだ、なんて思ってもらえれば、それでいい。

 けれど、一人で思い悩み死んでしまうより、誰かに助けを求めるほうが、苦しい心が、どのくらいかは、楽になれると思う。

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