第18話 仲間が増えた

「きるるー」


 と、ガチャから現れた白髪の少女が、俺の腰に抱きついてきた。

 頬をすり寄せてくる。

 その様子から、敵意は感じ取れない。


「魔獣を倒すとコインが落ちる。そのコインを使えば、ガチャから魔獣を手に入れて仲間にすることができるみたいだな」


「味方にできたってことでしょうか?」


 ソシャルに俺はうなずいた。


「そういうことだ」


「すごいです。さすが勇者様ですね」


「きる。きるるー」


「ふふのふ。そういうことですか。じゃあ倒したわたしが実質ご主人様ですよね。さあ、杭打ち少女キルユーよ、女神のわたしの言うことをきくのです。これからはわたしのガチャのためにおカネを集めるのですよ?」


「きる」


 ふい、とキルユーはガチャリカにそっぽを向けた。


「あれ? おかしいですよ? おかしいですよね? あれー?」


 どうやらキルユーは、ガチャから出した俺にだけ懐いたようだった。

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