第35話
『今日は風邪でバイトを休みます。来てくださってもお会いすることができないのでご了承下さい』
今日は店に行く予定ではなかったが、律儀にメールをくれる彼の優しさに頬が緩んだ。それと同時に彼の体調を心配する思いが心を占めて、洗濯物もカフェラテもどうでもよくなってしまった。
ちゃんと休んでいるだろうか?
食べるものは家にあるのか?
病院に行けたのか?
まるで恋人を心配するかのような感情が一人の男に向けて湧き出す。恋なのか何なのか、自分でもよくわからない感情が胸の中いっぱいに広がった。わからないなりに私は幸せだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます