第161話 娘や三銃士との楽しいキャンプだったはず? (6)

 彼女達の最大の特徴は、他種族とは違い。深夜遅く……。


 それこそ? 漆黒の暗闇の中だろうが。昼間の如く目が利くのが特徴なのだ。

 だからローラ君は、すぐさま辺りを確認──。


 そして儂へと、「殿下いましたわ~。少数ですが~。敵らしき者達が~」と、囁いてくれたのだ。


 と、いうことは? 辺りの警戒を怠り、自身の気を緩めながら、バーベキューを和気藹々と楽しんでいた儂らは、もう既に? 複数の敵に囲まれていると、悟った方がいいみたいだ。


 だから儂は、『さて、どうするかのぅ~?』と、心の中で思案を始めるのだ。

 と、同時に、儂の脳内へと直接声が響いてくる。


「どうするもなにも~。あなた~。わらわ達は、敵を倒すしかないでしょうに~」と。


 さくらの声が聞こえてきたのだ。


 そして、「殿下は~。このまま、ゆるりとしていてください~。私(わたくし)達が敵を粉砕してみせますから~」と。


 さくらの声に続くように、今度はローラ君の声が、儂の脳内へと直接聞こえてきたのだ。


 と、思うと?


「召喚~。出てきなさい~。闇の騎士たちよ~。この地の女王になるわらわの為に尽くし、働きなさい~」と。


 さくらが高らかな声を最初にあげる。


 するとさくらの声に続くように、「我がナイト達よ~。女王殿下の兵達へと続き~。敵をことごとく粉砕しなさい~。わかりましたか~」と。


 ローラ君が声を放つのだよ。


 でッ、その後は、儂に甘えているローラ君の背から黒い影が湧いてきたのだよ。



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