第117話いざ出発!(3)
さくらの奴はやはり父親の儂の時と一緒で、妹のレイに対しても余り気にした素振りもなく安易に告げたのだ。
姉であるさくらの暇つぶしのための遊びに付き合い同行をするようにとね。
う~ん、まるで? この傍若無人な様子は、さくらの実の母であるすみれよりも。セリカの方がさくらの実母ではないかと思うほど、二人は良く似ているのだ。
まあ、儂が自身の脳裏でさくらの傍若無人な様子と、三銃士達の意気込みと決意を聞き、『はぁ~』と嘆息を漏らしそうになっていると。
「私はさくら姉さまと違って、別に自身の所領などいりません……。どのみち、お母さまの日本での手続きが終われば、私は日本で暮らし、学校と言う名の物に通うので、別にこの世界に所領などいりませんから、お城に返ります……。いいですか~? さくら姉さま~?」
……ん? あれ? 儂はレイの日本で暮らし、学校へ通うといった件……。今レイの口から始めて聞いた話しなので、『一体どう言うことなのだ?』と、思っていると。
「レイが日本で暮らし学校へいくことなど、わらわだって知っていますよ~。だからこそ、学校へ通うまでの休みの期間の間に、姉であるわらわの趣味に付き合えと言っているのでしょうに……。それに? わらわ達姉妹の中でも武に長けている貴方が、右も左もわからないお父様のことをこのまま置き去りにして、お城へと帰還をするのですかぁ~?」と。
う~ん、さくらの奴今度は、儂をネタにレイを強請り始めた。
この世界のことが未だ全くと言って良い程理解できていない儂を情け容赦なく、この場に置き去りにして、自身はお城に帰還をするのか? と、問い始めたのだよ。
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