第110話 日本と異世界の違いに驚愕……。 (7)

 するとさくらの奴は『ウフン~』と妖艶に微笑をすると、儂の頭を撫でる行為をやめて、自身両腕を使用しながら『ギュ~』とハグ──!


 それも儂の口から「あがっ、い、痛い~! 痛いぞぉおおお~! さくら~! 儂に頭を、お前の両腕を使用して、そんなに強く抱き締めると。儂の頭が潰れてしまう~。だから力を抜いてくれぇえええ~。さくら~! 父親の儂を殺す気かぁあああ~」と、絶叫と嘆願が放たれる。


 儂の頭が潰れてしまうのではないか? と思うくらい。儂は痛くて仕方がない。


「お黙りなさい~! あなた~! わらわのことをあなたが侮り、蔑んだからいけないのですよ~。だから少々痛い思いをしなさい~。これはわらわからの愛のこもった天罰……。もしも仮にあなたが他界するようなことがあれば、わらわがリザレクションして蘇生してあげますから~。この度は、この家の本当の主であるわらわにあなたが逆らったので天罰を与えてあげますから~(フッ、フフフ~)」と。


 さくらの奴今度は、義理の母であるエリカのように気を荒くして、夫である儂を殺そう……ではなく。実の父である儂のことを殺害しようと試みるのだよ。


 まあ、一度儂が痛い思いをして他界をしても、ちゃんと蘇生魔法──リザレクションを使用して生き返らせてはくれるのらしいのだが?


 それでも痛いものは痛いから、儂の口からは更に絶叫が放たれるのだよ。


 こんな感じでね。


「儂がいつさくらのことを侮り、蔑んだぁあああ~? 儂は一度たりともそんな言葉をさくらに放った記憶はないぞぉおおお~? だからさくらの全部勘違いだから父さんを離し、解放をしてくれ、さくら~。儂は頭が痛くて仕方がないよ……」


 と告げた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る