「えっ？　いや別にいやではないけれど……」と。

　あにゅーの奴は小さな声色……照れ恥ずかしそうに夫である儂へと告げてきたのだ。

　だから儂は「はよう、こちらにこいあにゅー」と告げながら。あにゅーの手のひらを握った自分自身の腕を強く、自身の方へと引き寄せたのだ。

「あっ～？」

　するとあにゅーの可愛い唇が開いて、こんな言葉が漏れたのだ。

　と、同時にセリカの奴の声も聞こえてきたのだ。

　それも、荒々しい声色でね。

「あああ～。あにゅーが～。セリカがパパと仲良く手を繋いでいた方の腕と手を繋ぎ始めた～。そのパパの腕はセリカの物だったのに～」

　と、またセリカの奴がわけわからない言葉を放ち始めたのだ。

　う～ん、セリカのわけわからない言葉は、今日これで何度目だろうか？

　儂はふとそんなことを思案したのだよ。

　だってのぅ～？　セリカのこの意味不明な言葉～。

　それも甘え声色で告げてくるから、可愛くて仕方がない。

　だって儂が先程告げたと思うのだが？

　セリカの声色は容姿に違わぬ、アニメ声色で本当に可愛いのだよ。

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