第73話 奥さま達との初デート? (12)

「お前等二人はいい加減にしろよ~。母親だろうに。お前等二人は、儂の以前の女房の情報自体も大体わかっているようだから知っているだろうに~? 儂には今迄、娘がいなかったから可愛くて仕方がないと思っているだけだろうに~。それに、レイの年齢を見てみろ。儂の孫とだと言っても通りそうな年齢だから可愛くて仕方がないだけだろうに」と。


 エリカとセリカの二人に告げる。


 まあ、告げると直ぐに、儂の可愛い愛娘のレイの方へと向いて、「なぁ~?」と、笑みを浮かべ声をかけながら。儂は愛娘の頭を撫でた可愛くて仕方がないから。


 でッ、更に口を開いて。


「儂はレイが産まれた時から、泣くのを抱きあやしながら育てたかった」


 と、娘のレイだけではエリカやセリカにも告げた。


 すると儂の愚痴にも似た言葉に対して、「そうか~、御方~?」と、エリカが女神の微笑みをくれながら言葉を返し。また夫の儂へとしな垂れかかってきた。


 だから儂はエリカの腰へと手を回し、頬や首筋……。


 それとエリカの可愛い大きな笹耳へと、自身の唇を『チュチュ』と触れ甘えながら心の中で。妻に「(すまなかった!)」と「(ありがとう)」


 そしてエリカは姉妹の長女だから、「(儂の家族を守ってくれてありがとう!)」と、労いの言葉を思ったのだよ。



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