第63話 奥さま達との初デート? (2)

 儂は店員の姉ちゃんが、「えっ?」と、驚嘆を漏らす程の怒号を放ったよ。


 誰が自分の大事な宝物を他人に委ねるようなことをするのだ。


 いくら儂が歳をとったおじさんだとしてもこれだけは許さん!


 それこそ? セリカ相手なら儂は百歳越えても頑張れる気がする。


 だから支払いの方は、儂が自身のしている商いの稼ぎで払うから心配しなくてもいい。


 まだまだ若い者には、若い妻の為にも負ける気はしない。


 と、儂の脳内で不満を募らせていると。儂の心が読み取れるセリカは。


「ごめんね~、パパ~。冗談だから許してお願いだから~」


 と、儂に謝罪を告げてきた。


 だから儂はまた脳内で、「(冗談でも、自身の身体で稼いで払うとか、二度と言うな、セリカ)」と、荒々しく思い。


 その後直ぐに、「(儂が頑張って、販売をして稼ぐから、カードのことは大丈夫だから心配せずに作って使用すればいい)」と、儂はセリカに、今度は優しく思い浮かべたよ。台詞をね。


 するとセリカから「(うん、ありがとうパパ~。大好き~)」と、嬉しそうな台詞を含んだ思いが返ってきたのと。


 店員の姉ちゃん……他の他人の目など気にせずに、白髪交じりで、容姿の方も年寄りで、見てくれの良くない儂の腕に、絡んで甘えてきてくれた。


 それがとても儂は嬉しくて幸せだと思った。


 それと今後は前向きにバリバリ働いて、儂の大二の人生を謳歌──!


 若いエルフの妻と小さな子を養うのだと心に強く誓う。


 まあ、誓うのだよ。ここまでは勇んでね。


 で、でも、この後の出来事で、儂は本当に大丈夫なのか? と、自身がなくなってしまった。


 まあ、儂自身に、こんな感じの出来事が起きたからなのだ。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る