第30話 儂は家族に憤怒して家を飛び出した (1)

 ッて、あれ? 良く考えると、儂の漏らしている愚痴ばかりが先行して。傍から見ている皆は、家で儂と女房と息子との間に何が起きたのか、全然理解ができていないと思う。


 と言うことだから、これから先程儂が何故、家を飛び出したのか、少しばかり説明をすることにする。



 第三話 儂は家族に憤怒して家を飛び出した。



「ええ、いやだ、読みたくない……。なんで? うちがあんたの面白くもない話を読まないといけない訳?」


「まあ、そう言わずに……。なぁ、頼むよ。読んでみてくれよ……。良いだろう、少しでいいから儂が書いた話しを読んでみてくれ……。今回の作品は評価も、もらえたから、前の作品よりも良いとは思う。だから頼むからお願いだ。少しばかりでいいから、お前、儂の作品を読んでもらえないだろうか?」


「えっ? 嫌だと言ったら嫌だ。今は忙しい……。それに誤字と脱字が多いい、あんたの話しなど読みたくないから。そこをどいて、早く──」


 まあ、先程我が家の中で儂と女房は、こんな感じの会話をしたし、続けもした。


 儂自身もついついと、女房に読んでもらいたいからこの時は、大変に優しく緩やかな口調で……。


 それこそ、甘え声色も混ぜて、儂は女房に書いた小説を読んでくれと嘆願をしたのだよ。


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