その39 ちみひなわ


 検索結果……火縄銃


 火縄銃を模したかんざしがヒット。髪留めは使わないんですが、デザインが可愛らしくて観賞用の購入を一瞬考えました。税込み9612円で思い止まれて良かったです。コスプレ等に映えそうでした。

 ヨーロッパから種子島に伝わった銃火器ですね。そのことから『種子島』と呼ばれることも。火のついた縄で火薬に点火、発砲します。使われたシーンとしては織田軍の三段撃ちが有名でしょうか……フィクションだそうですが。現代で許可なく所持すると銃刀法に触れるので注意してくださいね。


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 A案 射手ノ記

 煙、血、叫び声、火縄の焼ける臭い。生死がかかる戦場では、倫理観よりも先に生物としての感覚が研ぎ澄まされる。火蓋を切り、今まさに迫らんとする名前も知らぬ武者に照準を合わせた。

――ダアァァァァン!!!

 耳をつんざくような轟音と共に視線の先で赤が弾ける。すぐに土嚢へ身を翻して銃身に息を吹き込み、また己の役目を果たすために胴薬の入った筒を手に取った。

 織田軍に属し、この射手としての腕を買われ幾戦場。既に鬼よりも多くの人間を殺してきた。我が人生はどのようにして尽きるのか。地獄に落ちることを願うばかりだ。


 B案 彼に惚れたら骨董に詳しくなりました

 恋愛なんて興味なし、彼氏いない歴=年齢の私に、いよいよ好きな人ができた。

 そのお相手は骨董品屋の店員さん。クールなメガネとクシャッとした笑顔が素敵な、優しい年上男性だ。

「あ、あの……!」

 しかし恋愛初心者どころか初体験な私には、アピールだなんてどうすれば良いのか見当もつかない。

「ああ、それは火縄銃のレプリカですね」

 それでも彼と近づきたくて、こうして骨董品屋の客を装うことで顔を覚えてもらう作戦に出たわけだ。

「火縄銃はそもそもヨーロッパの……」

 あー! カッコいい! 骨董のことになると少年みたいに説明しちゃう彼がカッコいい! 見て! 全世界が見て! この人私の好きな人ー!

「あの、聞いてますか?」

「ひゃっ、ひゃいっ!?」


 C案 公園戦争

「みんな用意は良いか……?」

 各々が武器を持ち、遮蔽物に身を隠しながら作戦の最終確認を行う。

「健二と公彦は射撃班、文太と康介は装填班、理香は救護、そして俺が作戦指揮と前線担当だ」

 敵も六人。ましてやこの激戦区を味わったことのないアマちゃんだ。この勝負、確実に勝たせてもらう。

「聞けェ!! ここは俺たちの公園ナワバリだ! よそ者の五年生ごときにいい顔させんじゃねーぞ!!!」

『応ッ!!!』

 俺が飛び出したのに合わせて射撃班が特殊弾酢水入りのエモノ水鉄砲を構える。

 誰が呼んだか“公園戦争”。夏休みの遊び場をかけた死闘が今始まる――。



 以上、三本です。

 水鉄砲のエイムは放物線を加味すると上手くいきます。

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