誰か書いて！～俺のあらすじ箱～

その２０ にしこひりちなはみし

　検索結果……索引

　十の倍数は十文字でやっていこうかな、なんて勝手に思っています。

　しかしヒットしたのがひらがなを並べた荒らしの文章ばかり。ちょっと趣旨違いなので、そういう文章でない文字の羅列は無視しました。

　本の巻末についている、単語の住所録のようなものです。使いこなせると辞書をひくスピードが上がって便利です。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　Ａ案　人生索引

　我が社の記憶抹消サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

　本サービスはお客様の忘れたい物事に関する記憶を脳から抜き出し、完全に消し去ることが可能です。お客様はカプセルの中でその消したいことについて思い浮かべていただくだけ。

　我々はあなたの幸福な人生を応援しています。

【注意】一度消し去った記憶を戻すことはできません。ご了承ください。

　Ｂ案　現物しりとり

　俺たちの間で今、しりとりが流行っている。

　ただ、大学生ともなるとそうそう終わらないので、ちょっと特殊なルールつき。

　１．『ん』で終わる単語を言うと負け。

　２．同じ単語は二度使えない。

　３．紙の辞書は使ってもよい(スマホ、ＰＣは禁止)。

　４．微妙な判定は多数決で。

　５．三時間以内にしりとりをしている場に現物を持ってくること。

　６．しりとり中はしりとりで持ってきた物のみで生活すること。

　たとえばしりとり→リンゴならリンゴを持ってくる。なかなか面白いルールだろ？

　さて次は俺の番だ。『ね』で始まるもの……近くで野良猫でも捕まえてくるか。

　Ｃ案　モンスター図鑑を作ろう！

　私は王国の研究部に勤めています。今回王様のご命令で、モンスターたちの図鑑を作らせていただくことになりました。

　一応編集長だなんて肩書をもらいましたが、ほとんど中間管理職のようなものです。上の方々は成果だけが欲しいので、めんどくさい編纂（へんさん）なんかは適当な奴に押しつけたみたいです。

　そんな編集長の仕事は、ページチェックをしながら巻末の索引を作ること。しかし個性豊かな研究員さん方の情報はメチャクチャで、美味しい食べ方だとかチャームポイントだとか人間と生殖できるかだとか……まあ毎度のごとく呼び出してお説教の毎日。

　廊下ですれ違うお偉いさんは「まだ完成しないのか」となじってきます。こっちが聞きたいです。

　さあ、溜まっている書類の紙束を今日も減らしていきましょう。

　以上、三本です。