その5 すんちりま

 検索結果……富嶽三十六景


 言わずと知れた葛飾北斎の浮世絵シリーズですね。……シリーズって言い方はどうなんでしょ? 名所浮世絵揃物と呼ぶそうですが、聞き慣れないですね。

 Twitterアカウントとかも出てきたんですが、さすがにスルーさせてもらいました。


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 A案 ヤンデレ三十六景

 富嶽三十六景をご存知だろうか? そう、色んな所から見えた富士山の浮世絵をまとめたヤツだ。俺も日本史で習った。

 なんでそんな話をするのかというと、最近俺は女の子に惚れられたらしい。

 浮世絵と関係ない? 自惚れるな? まあ待ってくれ、俺に惚れてくれた女の子、いちごちゃんって名前らしいんだけどな。ほらあそこ、トロンとした顔が見えるだろ?

 可愛い子じゃないかって? 俺もそう思うよ……24時間中俺の視界から外れないことを除けばな。

 ふふふ、気がついたら居るんだよ。学校だけじゃなくて家でも。うん、朝起きたら天井に張り付いてるし、授業中黒板の横に立ってるのに先生に見つからない。

 幽霊じゃないらしいんだけどさ、話しかけようとしてもスーッと逃げるんだ。

 あ、ほら今お前の後ろに。


 B案 葛飾北斎の足跡を巡る

 富士嶽夫ふじたけおは今年の春、無事に定年を迎えた。

 子供たちも巣立ち、老後の予定を話していると妻のみねから旅行に誘われる。

「ねえ、あなた。富士山を見に行きませんか?」

 長らく共にしてきた自分のあだ名『富士山』を見に行く旅。富嶽三十六景をなぞりながら、老夫婦は気ままに余生を過ごす。


 C案 赤富士殺害事件

 敏腕刑事、富士嶽夫の元に捜査の依頼が舞い込んだ。

 有名画家の葛城西斎かつらぎさいさいが、何者かによって殺害されたらしい。

 アトリエで彼の血に染まった富士の絵。遺産相続で争う醜い葛城家の人々。そして捜査中に消えた死体の謎……嶽夫はこの難事件を解くことができるのか?

 そして待ち受ける衝撃のラストとは……!

「富士を染めたのは、貴方だったんですね――」



 以上、三本です。

 サスペンス書いたことないなあ、挑戦してみようかな。

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