第2話 雪の夜
雪はしんしんと 降っているのです
雨よりも ゆるやかに
花のように 舞うことはなく
世界を染めることが 義務だというように
ひとつ またひとつと 白を置いてゆく
音さえも飲み込んで 白が重なってゆく
このまま わたしの心も白に染めてくれやしないかと 曇天を仰いでみるのだが
雪はしんしんと 降っているのです
肩に積もる 雪の重さで 染めるどころか
埋もれてしまいそうで
これはいかんと 雪をはらって帰路につく
さくさく きゅっきゅっ
さくさく きゅっきゅっ
ガラスを散らした夜の道は いつもより明るく見えるのです
なんだか楽しくなってきた
雪の夜
あの頃の僕ら 桜河 朔 @okazu965
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。あの頃の僕らの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
徒然うつ病日記/桜河 朔
★3 エッセイ・ノンフィクション 連載中 5話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます