青髭

 青髭あおひげ公は、一週間の旅に出る前に妻に言いました。

「お前に城内の鍵を預けよう。どこを開けてもいいが、この金の鍵の部屋だけは決して開けてはならない」

 開けない、と妻は約束しました。

 さて公が出かけると、妻は次々に部屋を見て回りました。そして残ったのが、「開けてはならない」と言われた金の鍵。

 なぜ、ここだけ開けては駄目なのかしら。でも約束ですもの。そう自分に言い聞かせても、日に日に好奇心がつのります。開けてはいけない部屋には何があるの?

 好奇心を抑えきれなくなった妻は、金の鍵の部屋に向かいます。

 戸を開けるとそこは、ガランとした何もない部屋でした。

 ただ、真正面の壁の貼り紙に、こう書かれていました。


『予想 六日目』

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