Afterword ビジネス電話から秘書技能へ
「こんにちは~作者の剣世炸です♪」
「真琴Secretary!!社会人の所作・マナー講座 ビジネス電話編 はお楽しみ頂けましたか?」
「ええ~まだcapture19までしかいっていないのに、もう終わっちゃうんですか?」
「残念だったねぇ~お姉」
「剣世先生!サービス接遇編でも言ったかも知れませんが、私、授業ではビジネス電話以外にも、いろいろなことを勉強しているんですよ!!」
「真琴さん!題名をよく見て下さい!今回終わるのは『ビジネス電話編』であって…」
「…続編をもうすでに考えていらっしゃる訳ですね♪」
「その通りです!今回、真琴さんには「ビジネス電話編」ということで、実務技能検定協会主催の「ビジネス電話実務検定」の内容について、勉強をしてもらいました」
「前にも言いましたが、この作品の題名にもなっている『Secretary』は、日本語で『秘書』という意味です。ということで、次はいよいよ『秘書技能編』に突入します!!」
「経済産業省が打ち出した『社会人基礎力』では、社会人に必要とされる3つの基礎力として『前に踏み出す力(アクション)』『考え抜く力(シンキング)』『チームで働く力(チームワーク)』を身に着けることが必要だとされ、この3つの基礎力を構成する要素として、12の能力要素が定義されました」
「第一の『前に踏み出す力』としては『主体性』『働きかけ力』『実行力』が、第二の『考え抜く力』としては『課題発見力』『計画力』『創造力』が、第三の『チームで働く力』としては『発信力』『傾聴力』『柔軟性』『情況把握力』『規律性』『ストレスコントロール力』を定義しています」
「その『社会人基礎力』って、働く人全てに求められる力なんですよね?」
「その通り。それは、中卒だろうが高卒だろうが、専門卒だろうが大卒だろうが、学歴に関係なく就職した瞬間から職場で求められる力ということになります」
「私たち商業高校生は、就職を視野に入れた学習が授業のカリキュラムで組まれていますから嫌でも学習する内容ですけど、そうじゃない人たちって…」
「そうです。自分で意識して学習に取り組まなければ、就職するまで触れる機会なんて、皆無に等しいでしょう」
「先生がおっしゃっていた『社会人基礎力』に定義された能力って、今まで勉強してきた『サービス接遇』『ビジネス電話』でもかなり触れてきた部分だと思いますけど、足達先生に教わっている『秘書技能検定』の内容で、ほとんどの部分がカバーできているように思うんです!」
「そうですね。『秘書技能検定』は、冠こそ『秘書』という名前がついていますが、その実は一般社会人全員に必要な知識・技能を問う検定になっていて、経済産業省が社会人基礎力を提唱する随分前から、検定の施行を通して社会にビジネスマナー教育の重要性を訴え、就活生に支持されてきた検定です」
「これから就活を行う学生の皆さんはもとより、就職戦線を潜り抜けて第一線で働いていらっしゃる社会人の皆さまにも、ご一読頂きたい内容です」
「という訳で、次回から『秘書技能編』がスタートします。お楽しみに~」
「あっ!剣世先生が窓から外に!!待ってくださ~い!」
秘書技能編 に続く♪
~検定問題にチャレンジ!~
中根勇気は先輩から、電話で取引先と話すときはもっときちんとした言葉遣いをするようにと注意された。次はこのとき先輩が中根に言ったことである。中から『不適当』と思われるものを一つ選びなさい。
(第21回 ビジネス電話実務検定 知識B級より)
「1.『それじゃあ、よろしく頼みます』と言っていたが、『それではよろしくお願いいたします』と言うこと」
「2.『自分的にはA製品が一押しです』と言っていたが、『私的にはA製品を一番お勧めします』と言うこと」
「3.『うちの新製品がすっごく売れてて』と言っていたが、『当社の新製品の売れ行きが大変好調で』と言うこと」
「4.『あなたの所はどう考えてるんですか』と言っていたが、『そちらさまではどのようにお考えですか』と言うこと」
『不適当』な選択肢は…
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「2.『自分的にはA製品が一押しです』と言っていたが、『私的にはA製品を一番お勧めします』と言うこと」
~解説~
「『自分的』も『私的』も同様に、自分の考えなどを言うときに使う若者言葉です。このような若者言葉は、限られた仲間内で使うのは良いのですが、ビジネスの場で使うものではありません。この場合は『私は』『私としては』などのように言うのが良いでしょう」
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