chapter14 対人技能-服装-
今日は、家族で新しくできた、某有名デパートプロデュースのショッピングモールを訪れていた。
「さすがに、有名なデパートがプロデュースしているだけあって、他のモールと違って高級感があるわね!」
「確かに…他のモールは小さな子どもを連れたファミリー層のお客さんが多いように思ったけど、ここは一番若くて私たち位のお客さんしかいないよね!」
「とりあえず、ガイドマップをもらいにいきましょ!ねぇ、あなた」
「そうだな。…インフォメーションは…」
「お父さん!目の前にあるじゃない!!」
「あっ!本当だ」
「パパ。早くもらいに行こうよ!」
”スタスタスタ…”
「いらっしゃいませ」
「(…綺麗な人だ。それにスーツも着てて、決まってるなぁ…)」
「今日初めてここに来たのだけど、ガイドマップを頂けるかしら?」
「かしこまりました」
「…」
「お待たせ致しました。こちらがガイドマップでございます」
そう言うと、受付のお姉さんが4枚のガイドマップをお父さんに手渡した。
「ど、どうも、ありがとう!」
「ちょっと!あなた!!」
「えっ、あっ、おお。スマンスマン…」
「ガイドマップは、当店のアプリからもご覧頂くことができます」
「分かりました。ありがとうございました」
「お気をつけて、いってらっしゃいませ!」
”スタスタスタ…”
「綺麗なお姉さんだったね!」
「昔の母さんのようだったぞ!」
「まぁ、あなたったら…子どもたちの前ですよ!」
「はいはい!ごちそうさま!!」
「そう言えば、この前の秘書の授業で足達先生が言っていたっけ」
「(会社やお店の第一印象は受付次第だ)」
「って」
「確かに、あのお姉さんが受付にいるなら、このモールの印象は良くなりそうだよね!」
「さっき「昔の母さんを見るようだ」と言ったが、母さんは本当に会社の受付嬢だったんだ」
「母さんが受付嬢として働いていた時も、ビシッとスーツで決めていて、接遇対応も完璧だったから、父さんを訪ねてきたお客さまから…」
「((受付の人の印象で)会社のイメージが良くなった!)」
「って褒められたことがあるくらいさ!」
「そうか!パパとママは社内恋愛で結婚したんだっけ!」
「もう昔の話よ」
***
受付を始めとして、サービススタッフに求められる服装とは…
・店舗や会社のイメージを損なわない、整った服装
・その仕事に合った服装
・お客さまに対して失礼のない服装
・ビジネスを意識した、《《清潔感と爽やかさを醸し出せる服装
》》
であると言えます。
また、会社の第一印象は受付次第であるとも言えるため、受付を行う際には、服装はもとよりサービススタッフに求められる接遇力を最大限活かすことが必要不可欠となります。
***
「そっかぁ…私もお母さんの血を受け継いでいるんだから、お母さんの若い頃に負けないよう、頑張って勉強しなきゃだね!」
「お姉が受付嬢かぁ…ちょっと想像できないなぁ…」
「何でよ!」
「だって、がさつで乱暴で…」
「何ですって!?」
「じょ、冗談だってば!!」
「あの子たちの、このやりとりを私たちはいつまで見て居られるんだろうねぇ、母さん」
「そんな会話をするような年になってしまったんですね、私たちの子どもも…」
chapter15 に続く
-検定問題にチャレンジ!-
人材派遣会社社員の大塚利江は、R社の創立記念祝賀会の受付の仕事に派遣された。次はそのとき行ったことである。中から「不適当」と思われるものを一つ選びなさい。
「1.受付はR社の社員が主になっていたので、自分は来場者の会場への案内や場内案内などをした。」
「2.R社の社員が受付で「本日はありがとうございます」と言ったとき、一緒にお礼を言ってお辞儀をした。」
「3.お客さまから尋ねられた質問に答えられないときは、自分は派遣社員なものですから申し訳ありませんと正直に謝った。」
「4.派遣社員でもお客さまから見ればR社の社員と同じなので、祝賀会のことが大体分かるように社員から教えてもらった。」
「5.おめでたい行事の受付であること、華やかな服装のお客さまが多いことなどから、派遣社員の自分も改まった服装をした。」
「不適当」な選択肢は…
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
「3.お客さまから尋ねられた質問に答えられないときは、自分は派遣社員なものですから申し訳ありませんと正直に謝った。」
-解説-
祝賀会の受付に派遣されたら、その会社の社員としてお客さまに対応しないといけません。質問に答えられなければ謝って分かる人に聞くなり、引き継ぐなりが必要です。「自分は派遣社員だから」と言うなどは「不適当」ということになります。
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