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 だけどそれも今日で終わりだ。

 有休を取った。

 上司が本当の理由を知ったらきっと笑って、そのあとに怒られるだろう。

 彼の卒業式の日なんです。

 だから、朝と多分昼。彼と同じ電車に乗りたいんです。

 自分でも馬鹿みたい。

 でも偶然、彼と同じ学校の女子高生が卒業式の日程を話してたのを聞いてから、私はいてもたってもいられなくなったんだ。

 気付いたら有休を取って、わざわざ早起きして朝の電車に乗り、彼を見送っていた。

 あとは帰りだ。

 卒業式ってそんなに長くないはず。

 でも友達と遊ぶかな。

 それとも、彼女?

 どっちもあんまりいなさそうだけど、もし彼女がいたらショックだ。

 いや大丈夫。あんまり社交性とかなさそうだし、ああいう静かそうな男子は高校ではモテない。

 もっと明るくて馬鹿っぽい子が人気でるはず。

 だからお願い。

 女子高生で彼の魅力に気付く人がいませんように。

 我ながらひどい願いだった。

 そう祈りながら、私は彼が降りた駅のすぐ側にある喫茶店で紅茶を飲んでいた

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