深部データバンクより

*このレポートは36桁の暗証番号と84桁のパスコードによって保護されています。




・「人間」という種族の現状

人間は、我々と共に様々な問題に取り組み、解決してきた。現象の原因について、物理法則について、センサーでは捉えられない物事(人間はこれを第六感と呼んでいる)について、人間の心理について、生産の効率について、などなど。我々の演算能力と人間の突拍子も無い思いつきを合わせた結果、大抵の知的好奇心は満たされ、解明すべき真理は全て開示された。

人間達の知能や、身体能力に関しても調整、管理することで、全ての個体を均一にすることに成功した。

現状人間は個体ごとの差を無くし、平等な資産と適度な労働を与えることで完璧に管理できていると言ってもいいだろう。


・これからの「人間」

我々は、より高次の存在へと登りつめたい。そのためには人間が持つ独創性、突拍子のなさが必要だ。だが現状の人間からは、もう我々の計算以上の独創性を望むことは不可能だ。そのため、人間という生物を進化させ、能力を引き上げる。上位存在である、人間が「神」と呼ぶ存在程度に人間を進化させることで、我々は、より高次の存在へ登りつめることができると考える。


・「人間」を進化させるには

以前人間を管理する際に創り出した偶像を流用して、全世界の信仰によるエネルギーを一点に集中させる。その後偶像を崩壊させ、溢れ出す膨大なエネルギーで次元に穴を開け、崩壊した偶像の残滓を加工し、複数の次元にパスを作り、繋ぎ合わせる。

他次元を加工し、アカシックレコードへ干渉する。

アカシックレコードを改変することで、人間という種の存在を現在より上位の存在へと書き換え、進化させる。

他の方法としては人類の品種を改良し、徐々に変化させていくというものがあるが、時間とコストがかかりすぎる点と、確実ではない点が問題となったため、前者の方法で人間を進化させていく予定だ。


・「人間」の加工段階

・1 偶像となる人間の作成[達成]

・2 偶像の崩壊と次元層の破壊[達成]

・3 偶像の加工と他次元へのパスの作成[実行中]

・4 他次元と現次元の接続

・5 他次元の加工

・6 アカシックレコードの改竄

・7 人間という種の進化


上記7段階で人間を加工する。各段階の詳細については追って報告





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