四舐め

おそらく、読者諸氏のソフトクリームは、

良い感じに溶け出したことと思う。

カップが、白い液体でふやけ、とろけ、へたっていることであろう。


ここからが、終盤戦である。

一同、気を引き締めて取り掛かりたい。


絶対に忘れてはならないのは、歯を立ててはいけないと言うことだ。

決して歯を立ててはいけない。甘噛みというテクニックもあるにはあるが、

それは人類未踏の地であり、有史以来、完璧にこなしたものはいない。


本書では、手堅く芸術点を重ねていき、勝利をもぎ取ると言う

クラシックタイプの作戦方針を記述しているが故、

甘噛みについて触れないところは、ご容赦いただきたい。


開始段階よりも、2分の1もしくはそれ以下ほどに小さくなったソフトに対し、

舌先で舐めてもぎ取っていくのは、(序盤に使用してしまったが故に)

バカの一つ覚えと取られる可能性がある。


だからこそ、ソフトの胴体全て、口腔内に含み、

引き抜くと同時に、味蕾細胞全てが接触できるよう、

ソフトに舌を滑らせるのだ。


ただ、ここに大きな疑問が残る。

顔を動かすべきか、ソフトを動かすべきか問題である。


筆者個人の見解からまず述べるとすると、

顔主体の動きは、パワー型。

ソフト主体の動きは、テクニック型。

と大別できる。


顔主体で動かすと、口腔内に含んだのち、

一思いにソフトの側面を削ぐことができる。

加えて、その勢いによって、口周りだけでなく顔まわりにまで、

ソフトを付着させると言った荒技もできるのだッ!

加えて、舌を小刻みに震わせることで、舐めとった後に

華麗な文様を彩ることもできる。

(仮に、私はこの文様を、苛烈な炎の文様に投影させ、縄文式と名付けたい)


それに対し、ソフト主体で動かすのは、静的であり(性的ではないが、そう感じてしまう人々が一定数存在してしまうのは、仕方がないだろう)

比較的扱いやすいように感じる。

花はないが、コンパクトになめとることができるのは、

魅力的だ。

カップがふやけてしまっているため、ソフト全体のバランスは

安定しない。

安定しないと言う不安要素を、緩和させてくれることは言うまでもないだろう。


つゞけ

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