第48話 48

あなた、記憶力はいい?


私はもう限界。毎回質問から書き始めているけど、もう何を書いたかも覚えていないので、どこかで同じ質問をするのは確実。一覧表でも作っていればよかったかしら。


ワードズ・オブ・アウェーケニング。私は薄皮ヨモギ。私は高校を支配する。


そうよね。授業なんかみんなかったるいわよね。サボっていいならサボりたい。自分の好きな悩み事を悩んでいたい。お眠さんは自分のしたいことだけをするということを実現している。羨まし過ぎる・・・。


「おまえたちのような山姥たちがいるから世界が平和にならないんだよ! 攻めてくるから、誰か他人を攻撃しようとするから、おまえたちみたいのがいるから戦争が無くならないんだ!」


カッコイイ! 寝ている時とは180度違うわ!? 授業中に食べ物の寝言を言い涎を垂らしながら眠り続ける姿とは別人だわ。私にはお眠りさんがカッコよく見えた。


「好き勝手言ってるんじゃないわよ! 私たちもNJKだ!」

「そうよ! 私たち三人がかりで攻めれば勝てないことは無い!」

「くらえ! トリプルNJKアタック!」


アンコ、ツブコ、ズンコは何か仕掛ける気だわ!? 眠りと毒と目隠しの三位一体の攻撃!? これはさすがのお眠りさんもピンチ!? ここは主役である私が颯爽とお眠りさんを助けて友達になるチャンス! 


「ジャパロボを舐めるなー!!!」


カッコイイ! 私は恋する乙女のように戦いを見てしまった。お眠りさんの怒りの脳波を感じ取ったジャパロボはお眠りさんの叫びと共に急加速し和菓子三姉妹をひき殺していく。ちなみにジャパロボの攻撃は殴る、蹴る、ひくの三種類ある。


「ギャア!」

「今日のところは見逃してあげる!」

「さようなら!」


また来週! アンコ、ツブコ、ズンコの和菓子三姉妹はジャパロボにひかれて遥か彼方に吹き飛ばされて星になって消えていった。安らかに成仏してね。もう二度と出てこないでと私は星に願った。


「ポチッとなとは違うんだよ。ポチっとなとは。」

「そだねー。ジャパロボは日本の最新技術で作られた最先端科学のハイテクノロジーのSFロボットですからね。しかも地球にやさしいハイブリッド車仕様。これに祐名はんみたいに性格の悪いパイロットがいれば鬼に金棒でっせ!」

「ちょっと、なにカーリング娘の流行語の北海道北見弁をさり気なく言ってるのよ? バラバラに破壊するわよ?」

「すんません!? 勘弁してください!?」


面白い。お眠りさんと関西弁のロボットの会話を聞いているとテレビのお笑い番組を見ているみたいだわ。最初は怖いと思っていたけどなんだか楽しそう。私、この人たちと友達になれそう。よし! 勇気を出して告白する!


「私たち友達になろう!」

「あきまへん。」

「ど、どうして!?」

「祐名はん・・・もう寝てますねん。」

「zzz。」

「マジか!?」


こうして私はお眠りさんと関西弁のロボットと友達になることができた。ほんまかいな、そうかいな・・・。


つづく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る