第47話 47

あなた、勘違いしたことがある?


私はある。今、勘違いしている。私は見た目の外見で関西弁のロボットが言葉使いが汚いので怖いと思った。でも、それは間違いだった。本当に怖い者は他にいた。


ワードズ・オブ・アウェーケニング。私は薄皮ヨモギ。私は高校を支配する。


せっかく覚醒する言葉を唱え薄皮ヨモギになり饒舌タイムに突入して大暴れしようとした私を黙らせたのは、本当に怖い者だった。


「おまえたちか!!! 私の眠りを妨げたのは!!!」


お、怒っている!? 寝起きが悪いのか、寝ているのを起こされて機嫌が悪いのか分からないが、お眠りさんが祟りのように怒っている!? なに!? この風がない所に風が吹き荒れる感じは!?


「さ、サイコキネシス!?」

「なんなんだ!? こいつは!?」

「新しいJK・・・間違いない!? この子はNJKだ!?」


NJK!? 聞いたことがあるわ。JKは普通の女子高生のことで、例えるとJKキャバクラ、JKマッサージ、JK風俗、JKデリヘルとかだったわね。Nはニュータイプ女子高生・・・何か特技のある新人類の女子高生のことだわ!?


「天皇! 一気にケリをつけるぞ!」

「はい! 祐名はん!」


いったい何をする気なの!? ・・・はあ!? そういえば聞いたことがある・・・眠っているだけでゲーム大会を優勝し、副賞の自衛隊に正規公務員として就職権利を勝ち取った女子高生がいると・・・まさか!? お眠りさんと関西弁のロボットは車に乗り込んだ。


「誰がスキルをパクっただと?」

「パクったとまでは言ってませんで。被っているって言ってはっただけですやん。」

「こら! 黙れ天皇! 貴様分解するぞ!」

「すんません。」

「やり直しだ! テイク2だ。」


あら? 意外にお眠りさんと関西弁のロボットのやり取りが面白いわ。関西弁のロボットの方が怖いと思ったけど、標準語のお眠さんの方が怖いかもしれない。それにしてもお眠さんのスキルっていったい?


「私がスキルをパクっただと? なにか勘違いしてないか? 山姥たち。」

「なに!?」

「誰が山姥よ!?」

「悪役のこの使われ方が嫌なのよね。」


ハッハッハー! 山姥たち!? 面白い! 私がつけたアンコ、ツブコ、ズンコの和菓子三姉妹というネーミングや、一子、ニ子、三子の粗大ごみ三姉妹もいいけど、山姥三姉妹も面白いわね。やるわね! お眠さん!


「トランスフォーメーション!」

「はいな!」


へ、変形した!? 車がロボットに変身しただと!? お眠りさんと関西弁のロボットが車に乗り込み、ロボットを所定の位置で車とつなぎセット完了。これが自衛隊開発の車と首なしロボットに変形可能なジャパロボである。もちろん由来は日本のロボットを略してジャパロボである。


「私のスキルは寝ることではない! 私が大好きなのは変形だ! 車とロボットに変形可能の素晴らしさ! いつも私が寝ているのは授業に興味が無いからだ! ワッハッハー!」


お眠りさんが授業をサボっていることが判明した。


つづく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る