第36話 36
あなた、構成を悩んだことがある?
私は今悩んでいる。本作は別にダラダラ字数を稼いではないけど、1話1200字で1シーンしか進まないので話が進むのが遅かったりする。もっと端折った方がいいのかしら?
ワードズ・オブ・アウェーケニング。私は薄皮ヨモギ。私は高校を支配する。
出た!? アンコ!? ということは敵役は一回使い切りでなく、毎回倒されるために出てくるのは大変ね。適役も毎回一人づつ増えていけばいいのかな?
「薄皮さん、仲間を連れて来たわよ。」
「私は神山高校の小倉ツブです。薄皮さん、アンを倒したんですって? 強いのね~。話を聞いてあなたと戦いたくなっちゃった。」
私は薄(ススキ)です。まったく人の名前ぐらい正確に覚えろ! まあ、私もアンのことをアンコと呼んでいるからお互い様か・・・チッ。何になさいますか? アンとツブアンを下さい・・・あれ? アンコはどうして名字がコシにならなかったんだろう? コシならコシアンだったのに・・・惜しい!
「さあ! 勝負よ! 薄皮さん! 貧乏人のクセにお金持ちのお嬢様の私たちに歯向かったことを後悔させてあげるわ!」
ちょっと待て!? 私は戦うとは言ってない!? それに私の家庭がなぜ貧乏と決めつける? 天下の渋谷に住んでいるんだぞ! もしかしたら普通の女の子ではなく、私もお金持ちのお嬢様かもしれないじゃないか!? 残念ながら私の心の声は反映されることなく製作委員会の戦いが始まった。
「お金持ちのお嬢様は自分の思い通りにならないと機嫌が悪くなり口から毒を吐くのよ! 悪口、蔑み、嫉妬、妬み、全ての私の言葉は毒々しいのよ!」
まさか!? アンコが睡眠不足解消の眠りたい女なら、ツブアンは躾けのされてない我儘で自分勝手な毒吐き女ね。ツブアンが想いの宿った言葉を吐き出す。その言葉には毒が有り歌劇団部の部員たちが毒に当たって次々と毒に侵されていく。
「み、みんな!? 刃覇!? 大丈夫・・・。」
「変だな・・・なんだ・・・体が怠い・・・。」
キャア!? 演劇さんとそのお友達も毒に侵されていく!? 私はどうすればいいの!? ・・・あれ? 私・・・毒に侵されていない? どうして? どうして私は毒に侵されないの?
「なぜだ!? 薄皮さんには私の毒々しいポイズン攻撃が効かない!?」
「そういえば私の眠りたいスリープ攻撃も効かなかった・・・。薄皮さん! あなたいったい何者なの!?」
分かったぞ! 悩んで、悩んで、悩んで私が出した結論は、私の心の声は毒に満ちているということだ。死ね、殺す、この世から消してやる、これだけ毒々しい言葉を呪いのように念じていれば、たかがツブアンお嬢様の悪口など蚊に刺されたほども感じなかった。
「・・・。」
しまった!? こんなに早く二試合目があるとは思っていなかったので、ひょん教にスキルの使い方を聞くのを忘れてしまった。どうする? 守ることはできているけど守ってばかりでは勝つことはできない・・・。
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。