第2食 サックりとんかつ
『今、東京ではとんかつの店がブームのようです!早速行ってみましょう!』
とんかつ……か…正直サックりとしたものが食べたかったんだよね。最初はコロッケとかエビフライとか食べようとしてたんだけどね…テレビを見ればいざとんかつ……
「とんかつねぇ……」
こたつに入りながらぼそっと呟いてみる。よし、食べに行こう。もう言ったら止まらないのが私だから!
『ここのとんかつ屋、味付けの調味料が多くて味に飽きない!』
『脂身がしつこくなくてあっさりジューシー。なおかつ分厚い!こりゃ1番決まりでしょ!』
なるほど…口コミに書かれてる店は「日食」。愛知県名古屋市にある有名なとんかつ定食の専門店らしい。行くならここがいいかも!今日は平日だし。
ー愛知県名古屋市ー
「いよっと。」
今回も誤作動なくいけた。今日は気分転換に髪をポニーテールにしてきたし、食べる準備は万端!
ー店内ー
中は平日にも関わらずかなりの人がいた。一人用の席が無かったので、家族席に一人で座った。
「やっぱ定番のロースカツ定食がいいかな?それともヒレカツ付きの食べ比べか…」
メニュー表の同じページをしばらく眺めた後、ロースカツ定食を頼んだ。ヒレカツもいいけど私が食べに来たのはロースカツのためだからね。待っている間、ソースと合わせる用の胡麻でも削っておくか…
ー数分後ー
「お待たせしました。ロースカツ定食です。お好みで調味料を選んで下さい。」
私の目の前に何とも厚いロースカツ定食が置かれた。全部で10切れほど……全部の調味料を味わうには丁度いい!まずは定番のソースとさっき削った胡麻を合わせたやつをつけて食べよう!
サクッ……
うん!これは最高!!箸で持った時の重量感といい、肉からしたたり落ちる肉汁が食欲を増進させている!!そして何といってもこのサクッとした衣とソースが肉の旨みを逃していない!!脂身も気にはならず、全部肉本来の旨みに持っていかれる…これは他の調味料も試してみたい……
「次はからしで行ってみよ!」
ザクッ……
からしも中々だ…これも後引く辛味がやたらと癖になる!!次はわさび醤油!!
ぴとっ…サクッ……
うん、美味い。正直今のところ一番好きかも。からしとはまた違う辛味が醤油との相性がバッチリすぎる!!よし最後は気になっている岩塩…!!
ザクッ……
「うんっ!?」
何だこれ……?岩塩に切り替えた瞬間、肉本来の旨みが倍増した気がする…ソースやわさび醤油が「2倍」だとすると岩塩は「5倍」という感じになる……しかも無理にしょっぱすぎない味…この味もあってか旨みを増進させているに違いない…分かったぞ…これがこの店の……
『真のとんかつ』ということか!!!
厚かったロースカツもすっかり無くなり、気がつけば味噌汁を飲んでいた。あの岩塩のおかげでいつ残りの6切れを食べたのかすら覚えていない。味は覚えている…ただ、とんかつを食べたという記憶があるかは曖昧になっている。それほどここのとんかつが美味すぎたんだ……この味を家で再現出来たらなぁ…
ーミルケの自宅ー
「おじゃましまー…うわっ!!油くさっ!!」
「ごめーんアスタ!前に食べたとんかつ屋の味を再現しようとしたら作りすぎちゃって!」
「なるほど…それで私を呼んで食べて下さいと……」
「うん!お持ち帰りも用意してあるから!」
「全くあんたって人は……しょうがないわね…少しなら食べてあげる。」
「ありがとうアスタ!!」
ー翌日ー
「あれは悪魔の胃袋にはキツすぎる……うぷっ……」
続く
次回予告
次回はアスタとの約束を果たしに行きます!
「回らない寿司なら知ってる場所あるよ!」
アスタの寿司初体験!果たして…?
第3食「レギュラー寿司特上握り」
ミルケと作者のグルメ記録!
「というわけで2食目!いかがでしたでしょうか!」
「正直なこと言ってもいい?」
「何でしょう?」
「俺さぁ、これ書いてる時ほんとにとんかつ食べたくなってきたんだよね。」
「何か良くありますよね。こういうの書いてる時って。」
「だけどね、俺の家の近くにとんかつ屋が無いのよ。少し離れればあるけど。」
「なるほど…ではまだこれを書いてる時には行ってないと?」
「そゆこと。」
「さて次回はアスタの寿司初体験ということですね!」
「次の寿司屋は実際にモデルになった店があるんだ。今までは完全に架空の店だったけど…それについては次回のこのコーナーの時に言うよ。」
「おぉ!気になりますね!ではまた次回で会いましょう!バイバイっ!!」
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