激動の魔王就任式

次の日の朝


「うーんんんあ、もう朝か」


ジルが起きるとまだルシファーは寝ていた。


(ルシファーの寝顔初めて見たけど随分幸せそうに寝てるな、しっかし可愛い)


そんなことを思いつつ、ジルは館内着から、いつもの服へと着替え、顔を洗いに行った。


ジルが行ったとほぼ同時にルシファーが起きた。


「ふぁぁ良く寝たなー、昨日ははしゃぎ過ぎた。あれっなんで隣に布団あるの?」


そんなことをぼーっと考えているとジルが着替えから帰ってきた


「あら?ルシファー起こしちゃった?ごめんね」


「うんうん、そんなことないよ。それはそうともしかして昨日一緒に寝てた?」


「あっうんまぁね、ルシファーが寝てる間に色々あったのよ」(ごめん、ルシファー)


「何となく予想はつくよ」(恥ずかしすぎる、取り敢えず犯人は予想つくから後で仕返しね)


「ルシファーも着替えておいで」


「うん着替えてくるね」


といいルシファーは着替えを取り更衣室へと行った


20分ほどしルシファーは身支度を済ませ戻ってきた


「お待たせ!ジルさぁ行こうか。時間的にも朝食の頃だからみんな集まってるだろうしね」


「そっか、朝食が出るのか。すっかり忘れてた、行こう」(あいつらに何言われたか分かったもんじゃねぇわ)


そんな事をジルは思いつつ2人は食堂へと向かった


━━━━━━━━━━━━━━

食堂の扉前にて


2人が食堂の扉前に着く頃反対側からベルゼブブとサキュバスがやってきた


「あらお二人さん昨晩はお楽しみでしたか?」


「おめぇな、ルシファー寝てんのにお楽しみも何もないでしょ」(こいつまじ許さん)


「根性のない男だこと」


「おいベルゼブブなんか言ったか」


「何も言ってないですよージル君」


「ていうか2人こそ食堂に一緒に来て怪しいな。2人こそお楽しみだったんじゃないのか?」


「そそんなこと無いわよ、ねぇベルゼブブ」(ルシファーとジルの恋路を肴に呑んでたなんて口が裂けても言えない)


「あっあぁ、俺達昨日潰れて速部屋で寝てたからな」(すまんジル、お前ら肴に酒飲んでた)


「怪しいわね、まぁこの2人は後で痛い目に合わせるとして取り敢えず食堂に入りましょ」


そんなこんなで4人で食堂に入ると既にマモン、メデューサ、ベルフェゴールは中にいた。


「おはようルシファー、昨日は大丈夫だった?」


「大丈夫だよ、久しぶりに飲んだからやられちゃっただけだよ」


「久しぶりにルシファー様が飲むのを見ましたよ、たまにはいいんじゃないですか?それよりジル殿上手くやったのであろうな」


「おいこらメデューサまでそんなこと言うな、何もねぇからな。その言い方だと俺がお前らに支持したみいになるだろうが」


マモンが珍しく声を出しながら笑っていた


「これはまだまだ長くなりそうじゃなぁー」


「もうじぃまで!」


そんなこんなで朝からジルとルシファーは5人に良いように扱われていた。


「ふぁぁあ、そこら辺にしといてご飯食べよ。僕もうお腹ぺこぺこだよ」


「だね、ベルフェゴール」(ありがとう今日ばかりはお前特有のに感謝するよ)


朝食は特別な物ではなく一般的な旅館の白米、焼き魚、納豆、卵焼き味噌汁等などの物だった。


「「「「「「「いただきます」」」」」」」


「そういやマモン、俺の就任式って何時から?」


「今から丁度2時間後と言ったところじゃな」


「取り敢えず就任式は魔王城から映像中継するんでしょ?」


「そのつもりじゃな、今日はお主の領地の内国境付近のみ守備兵を残し、他はドルイド城に兵を集めるようにしてある。ちなみにドルイド城というのはお主の領地の主城じゃ、これからお主はそこで領地を治めることになる」


「良く分からんが取り敢えず今日はドルイド城で騒ぎが起こるけど気にしないで、俺が色々するから」


「まぁそれについてはサキュバスも居ることだし心配はしとらん」


「そうそうジル、伝えておく事があるんだ。」


「どうしたルシファー?」


「ドルイド城には元々母様の側近だったナギがNo.2として居るからナギを頼ってね。ただ少し問題があってね· · ·」


「どんな問題?」


「ナギはね凄い優しくていい人なんだけどナギの一番弟子の実質NO.3のカルアが少し問題児でね· · ·ナギが魔王に相応しいって考えてるから少しもしかしたら反発があるかも」


「あぁその事なら心配しなくていいよ· · ·多分。というか普通ルシフェル様の側近が魔王に就くっての考えてもおかしくないだろうし。なんでナギを魔王にしなかったの?」


「それはな、ナギ本人からの辞退じゃ。本人の言い分としては私は優柔不断で国を治めるのには向いていない。後はルシフェル様をそばに居ながらお守り出来なかったのに私は魔王に就けません。だそうじゃ、確かに奴は優しすぎるが故に優柔不断じゃ、実力としては魔王に就いてもおかしくないのだがな」


「なるほどね、取り敢えずナギは俺の味方についてくれるみたいだし上手くやるよ」


そんなこんなで朝食を終え一同は旅館から出ようとした。すると旅館の女将から板前、主人まで見送りをしてくれた


「魔王様方、今回はありがとうございました。また宜しければお越しください」


「今回は助かったわ、ありがとう。後で部下に料金は運ばせるわ。また来るわね」


サキュバスがにこやかにいった後7人はテレポートで消えてしまった。


「魔王様からあんなに言ってもらえるなんて光栄ね」


「そうだな、これからも頑張らなきゃな。」


この後この旅館がサキュバスの噂のお陰で今までの3倍程客が入るようになったのはまだ誰も知らない話


━━━━━━━━━━━━━━


城に戻ってしばらくすると就任式の時間になった。ジルは緊張していた。


「なに緊張してんだよ、いつもどうりで良いんだよ」


「そんな事言われてもなぁ」


「大丈夫よ、私達の就任式なんて二日酔いだったもの。」


「いやな、それ2人がおかしいだけだから」


「僕も寝てたね」


「いやな、ベルフェゴールてめぇわダメだ」


「ほれほれそろそろ始まるぞ」


「みんな準備は良い?」


「大丈夫だよルシファー」


「じゃあ始めるね

無属性魔法 映像転送イメージトランスファー


ルシファーの魔法が発動すると、直ちにパーチェの全城に映像が映し出された。


「皆の者久しぶりだな、今回集まって貰ったのは他でもない。17年間空席だった7人目の魔王就任式だ。紹介する、新たな魔王ジルだ。まだ年は若いが、ベルゼブブの元で武術スキルを磨き、マモンの元で軍略政治学を学び、ベルフェゴールに剣術を鍛えられ、メデューサに魔法を師事した者だ。ジル少し自己紹介を」


「どうも只今紹介に上がったジルです。取り敢えず新参者だが宜しく頼む。皆も俺の異質さには少し気づいてるかもだが、この際隠す必要も無い。俺は女神族のはみ出しものだ。だが俺はルシファー様を初めとしたほかの魔王、にも世話になりこの国に恩返しがしたい。国を裏切る気など毛頭ない。魔王に就任した以上この国の民は俺が守り抜く。以後よろしく頼む」


「最後にマモンから一言ある。マモン頼んだ」


「皆の者急な就任になってすまぬな。これには色々訳があるのだ。まず薄々感ずいているだろうが最近、魔界の他3国の動きが怪しい。恐らく17年前のように連合軍で攻めてくるのであろう。しかも規模は過去最大級であろう。そのため最近お主らの練兵に力を入れて国力も最大限上げている。最近皆には無理をさせているがそれについては申し訳ないと思っておる、だがこんな状況だ許してくれ。新たな魔王ジルは我らに匹敵する力を秘めている。多少の不満はあるだろうが、いつかジルを認める日が必ず来る。私からは以上だ。」


「ではこれにて就任式を終了する。皆時間を取らせてすまなかったな、持ち場に戻られよ」


といいルシファーは魔法を解いた


「ふぅこの口調最近してなかったからか余計に疲れる」


「さぁてサキュバス、ドルイドへ行こうか」


「さぁて私はジルの悪巧みに付き合ってくるわ」


2人はドルイドにテレポートした


「上手くいくといいなぁー、無理はしないでねジル」


「ジルなら上手くやれるさ、大丈夫だ、心配すんな。何たって俺の弟子でルシファーが惚れた男なんだからな」


「「「だねー」」」(じゃな)(ですな)


「惚れてなんか無いってば!」(もう皆にバレバレだし隠すのも限界かなぁ。でもジルはどう思ってんだろ)


━━━━━━━━━━━━━━

2人がドルイド城の前にテレポートしてくると城門前にて青髪で翠目の白い鎧を来た長身の男と茶髪でロングヘアの局部だけを隠すような黒い鎧を来た160センチほどの女がいた




「こんにちは、貴方がナギさんですか?」


ジルは長身の男に話しかけた。1度マモンの魔法で姿を見たことがある故見分けがついたのだ


「えぇジル様私がナギです。ジル様のことはルシファー様やマモン様から聞いております。これから側近としてお助けしていくので以後よろしくお願いします」(サタン様にそっくりなのは偶然では無いであろうな)


「いやいや、お願いするのはこちらですよ。分からないことばかりですが宜しくお願いします」


「カルアさんも宜しく頼むよ」


「あぁ宜しく」(サタン様に似てるとはいえこんな若造がナギ様の上につくなど到底許せぬ)


「こらっ!カルアちゃんとしなさい」


「フフフ歓迎はされてないね。大丈夫ですよナギさんこれが普通だと思うんで」


「すいません後で言い聞かせておきます」


「ナギ、皆の集まってるところへ案内してくれる?」


「はいサキュバス様、如何せん人数が多いため、私の魔法で即興で作った砦をここから10キロほどの所に集めてあります。テレポートで連れていきますね」


といいナギが魔法を発動させ砦まで移動した


━━━━━━━━━━━━━━


そこには砦と言うより闘技場に近い建物があった。


「こちらが皆の居るところです。ここを真っ直ぐ行けば丁度中心の広場に出ます。」


「ありがとうナギさん。丁度ここなら手間も省けて助かるよ。じゃあ行こうか。 」


4人は中へと入っていき広場の中心へと来た。


皆の視線は基本的には新しい魔王への期待だったが1部の者達はどうやら快くは思ってないようだ


ジルが皆に向け言葉を発した。


「俺が新しい魔王のジルだ、マモンの話の通り近いうちに大戦争が起きるだろう、その時お前らはなんのために戦う。自分の功績のためか、それとも兵士だから戦うのか?そんな理由のために戦うやつは俺の軍には要らねぇ。そういうやつは今すぐ軍を辞めるか、心を入れ替えろ」


するとカルアは我慢の限界なのかブチ切れ叫びだした。


「おめぇいい加減にしろよ!新参者が偉そうに語ってんじゃねぇよ。ナギやっぱりこいつはろくな奴じゃねぇよ」


「そうなのかもな」(ジル殿の、狙いをこいつは分かってないな。まだまだだな)


「よーく言ったカルア、他にも俺に文句があるやつは居るか?居るなら出てこい」


すると5人ほど広場に出てきた


「もっといた気がするが、度胸のあるのはカルア含め6人か、名乗れ」


背中に槍を装備して白銀の鎧を着てる女が喋った


「ドルイド第1軍軍長 ラズラ」


片目に黒革の眼帯を付けており、左手に弓を持っている和服の男が喋った


「ドルイド第2軍軍長 ヘイジ」


黒い道着を来た、ガタイのいい男が喋った


「ドルイド第3軍軍長 アント」


銀髪の蒼目で右手に魔導書を持ってる女が喋った


「ドルイド第4軍軍長 マーリン」


最後に両腰に刀を装備し、青い鎧を着た男が喋った


「ドルイド第5軍軍長 デルガード」


「なるほどお前らがドルイドの軍長全員か、じゃあ俺のことが気に食わないなら、1つチャンスをやろう。お前ら全員でかかって来て俺に勝てたらナギと魔王を変わってやろう。ナギが魔王になることがお前らの望みなんだろ?」


「舐めやがってんじゃねぇぞ、まぁ良いそれを後悔しやがれ」


「サキュバス、砦全体に防壁頼む、あとナギは避難しておけ」


「はいはい、人使いが荒いんだから」


「はっ!お前ら後悔すると思うけど良いのか?」


するとデルガードが叫ぶような声で言った


「後悔なんかしねぇ、俺はこんな新参者が部下を簡単に切り捨てようとするのが気に食わねぇんだ、すまんがナギさん今日だけはあんたに背くが許してくれ」


「まぁ良い、ジル様よろしく頼みます」


「あぁ」(心配しないで、ちゃんと考えてあるから)


ジルが目配せするとナギは微笑みながら観客席へと飛んでいった。


「さぁて準備も整った事だし来いよ」


その言葉を待ってましたとばかりにラズラ、デルガード、アントが突っ込んできた。


ジルはラズラの高速突き、デルガードの刀、アントの格闘術をなんなく交わしていた。


「ふん、軍長3人がかりでこんなものか。ん?あぁお前かカルア、奇襲ならもっとバレずにやれ。殺気が剥き出しだぞ」


といいジルは後ろからのカルアの拳を避けそのまま腕を掴み壁に向かって投げつけた。

これを見て3人は1度距離をとった



「カルア様!ご無事ですか!?」


「あぁこれぐらい大丈夫だ、さぁてそろそろマーリンとヘイジも準備いいか?」


「ええ、もう準備は完璧なので俺たち2人が後方支援しますので4人は思いっきり戦ってください」


「ほう、ようやく6人で来るのか。流石に丸腰じゃきついな。

闇魔法ダークマジック 妖刀村正」


「まだ本気じゃなかったのか、ふっ上等だ行くぞデルガード、アント、ラズラ」


4人の武術攻撃を先程のように難なく交わしていると、ヘイジの放った矢が飛んできた。


「おっとこれは避けれねぇな、まぁ避けなくても方法はいくらでもある」


ジルは村正で矢を切り落とした。


すると今度は上空から毒の雨が降ってきた。しかもピンポイントでジルのいる場所にだ。


「これは触れるとやばそうだな。仕方ねぇ。

闇魔法 次元斬」


ジルは自分の上空を切り裂き毒の雨を無効化した。


「そろそろお前らの実力もわかったし、飽きたししまいにするか。まずは鬱陶しいヘイジからだな」


ジルはそう言うと、ラズラが、無我夢中で突いてる槍を掴みへし折った。


「私の槍を掴めて折れるなんて、このやり、保護魔法掛けてあるのに」


ジルはそんなことには目もくれるずヘイジに向かい目に見えない速度で槍を投げた。するとヘイジの肩に突き刺さり壁まで吹っ飛ばされ戦闘不能になった。


「お前は味方を気にするばかり本当の力が出てねぇ、そんなに味方に当てたくないなら真っ直ぐに飛ばすだけじゃなく、曲げる飛ばし方も修行しろ。次は武器のねぇラズらが邪魔だな」


と言うとジルはラズラを思い切り蹴飛ばした。壁は衝撃で凹みラズラは戦闘不能だ。


「おめぇは槍使いならもっとつくだけじゃなくて薙ぎ払いや、切りつけも使え、突きだけのワンパターンなんざ、楽に避けれる。あともっとしなやかにつかえ、次に邪魔なのはデルガードだな」


ジルはデルガードの2本の刀を右手に持っている村正で受け止め左手で殴り飛ばした。やはりデルガードは戦闘不能だ


「おめぇはせっかくの二刀流なのに同時に攻撃してるせいでまるで意味が無い。二刀流なら片方の剣で俺の剣を引き付けその隙に切りつけるぐらいやれ。ガムシャラに高速で刀振ってて勝てりゃ苦労しねぇんだよ、次はおめぇだ」


と言いながらアントの殴りを片手で掴みそのまま壁に向かい投げつけた。


「おめぇは、格闘家なら殴っときの風圧で切りつけるぐらいのことやれ、それが出来ないならもっとトリッキーな戦い方覚えろ。見る限り空手家なんだろうが、空手だけで勝てるほど甘くねぇんだよ。さぁてようやくお前の相手だ、カルア」


と言いながらカルアの蹴りを村正の柄で弾きそのまま柄を鳩尾に突いた。その突きが速すぎて、カルアはやはり壁へと吹っ飛んでいった。こちらも戦闘不能だ。


「おめぇはこの中で1番強いが、冷静さを失うな、正直お前の重い一撃が俺に入れば俺も無傷ではすまん。冷静さを保ち相手の隙を付くことを覚えろ、さぁていよいよ最後はマーリンだな」


と言うとジルは上空にいたマーリンへと飛んでいき村正を首元へと当てた。マーリンは驚きの余り腰を抜かし地上へと落ちてった。


「おめぇはもっと色々な方向から攻撃しろ、上がダメなら下、下がダメなら横 って風にな。さぁて片付いたな、サキュバスもう解いていいよ」


「あら、意外と早かったわね。もう少し長いかと思ってたわ」


「いや別に身体強化使ってなかったら良かったけど身体強化使ってるから疲れるんだもん。まぁ二式だけど」


「ジル様お疲れ様です。馬鹿どもが失礼いたしました」


「気にするな、俺の狙った通りだ、ナギ回復魔法は使えるか?」


「ええ、勿論です。」


「あいつらを回復してやってくれ、俺もちとやりすぎた」


「はっ!」


ナギは10分ほどで6人全員を回復させた。


「お前らも世話ないな、向かっていった挙句、ボロボロにされしかも個々にアドバイスまでされるとは、しかもジル殿は本気でないぞ」


「あれで本気じゃないのか!?」


「俺が本気出したらお前ら今ここに居ないよ」


「フフ貴方達ジルが相手で良かったわね、ジル本気を見してあげたら?」


「えぇーめんどくさいんだけど、まぁいいか一瞬だけな

身体強化モアフィジカル1式 発動」


ジルのステータス


体力2500万

魔力880万/980万

攻撃力2200万

防御力2020万

瞬発力2100万


「ふぅこんな所よ」


その場にいたサキュバスと凪以外の全員が畏怖していた。


「あら、闇纏わないの?」


「魔法の同時発動は勘弁してくれ、あれだいぶ魔力使うし」


「こういう事だ皆、だから私は後悔すると言ったのだ、わかったか?」


「「「「「「は、はい」」」」」」


6人は大分落ち込んでいる


「さぁて疲れたな」


と言いながらジルは身体強化を解いた


そんなことをしているとナギの元に通信が飛んできた。


「これはアシッド城のラルクでは無いか、どうした。」


「ナギ様、西の国からの侵攻です現在我々で食い止めていますがそれも時間の問題です、至急救援をお願いします!」


「なんだと!」


「ナギ貸してくれ」


「はい!」


ナギはジルへと通信機器を渡した


「おいラルクとやら敵の全兵力はどれぐらいだ、またベリアル本人は居るのか?そして今のアシッド城の兵力は?」


「敵の総兵力は200万程、ベリアル本人は現在確認しておりません、我々の兵力は50万程です」


「よしわかった、少しだけ耐えろ」


「はっ!失礼します」


通信が切れた


「ナギ近辺の城の兵力は?」


「アシッド城周辺の2城は各70万人ほど兵士がおります」


カルアが慌てて言った


「なら今すぐその140万を救援に向か合わせましょう!」


「それは出来ない、理由は2つ、まず伏兵などでその増援が各個撃破される可能性がある。2つ目は何よりその城にも兵が向かってる可能性があるからだ。」


「ナギ、今すぐ周辺の2城に厳戒態勢をしき守りを固めろと伝えよ」


「おい!だからってアシッド城の奴ら見殺しにするのかよ、お前は」


「誰がそんなこと言った、俺は極力被害を出さないようにしてるだけd」


「お前ってやつは、本当のクズだな!」


「人の話を最後まで聞け、ナギはここにいる全兵力を率いてアシッド城まで来い」


「はっ!」


「おかしいだろそんなの!ナギに全部任せてお前は逃げんのかよ!」


「馬鹿者!!ジル様の話を最後まで聞け!」


「ほんとに聞いてくれ頼むから。俺はな誰も死なせないようにやっるんだよ、カルア。アシッド上の奴らもな」


「いやっでも!」


「俺が行けば戦況はひっくり返るそうだろサキュバス?」


「そうね、貴方さえ行けば一瞬で片付くわね」


「そういうことだ、カルア。心配するな。後で今日のことはしっかりと説明する。サキュバスはルシファーに大至急報告してほかの領地の国境も厳戒態勢をしいて。もしかしたらがあるから」


「ええもちろんよ」


「ナギ俺のことをアシッド城まで飛ばせるか?」


「はっ!」


「皆!後でしっかりと説明するが俺はお前らのことを見捨てたりもしねぇし要らねぇとも思ってねぇ、勿論軍長5人とカルアもだ。取り敢えず俺は大急ぎへアシッドへ向かう。皆も救援に来てくれ。最後に一つだけ!もしかしたら道中なにかの間違いで交戦するかもしれないが一つだけ約束してくれ!

全員絶対に死ぬな!!!これは俺からの最初の命令だ!わかったな」


「「「「「「はっ!!」」」」」」


「じゃあナギ頼む、救援待ってっからな」


「勿論です!」


と言いナギはジルをアシッド城へと飛ばした。


「フフジルも不器用ね、カルアと軍長5人、ジルは不器用なだけであなた達が思ってるほど冷酷な男じゃないわ、さっきの発言で分かっては居ると思うけどね、何にせよあの子を頼むわ」


と言い残しサキュバスは魔王城へとテレポートした


「さぁて!皆ジル様の言葉を心に刻み出陣だ!」

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