慰安旅行前編
旅館に着くと中から着物を来た女性が現れた。恐らくこの旅館の女将であろう。
「魔王様方お待ちしておりました。本日は足をお運び下さり誠にありがとうございます」
マモンがにこやかに言った。
「構わなくても良い、今回は急に頼んですまんな、お主らのおかげで助かったわい」
「滅相もございません。私達一同魔王様方への最大のおもてなしをさせて頂きますのでどうぞお寛ぎ下さい」
今度はメデューサが口を開いた
「なぁに他の客と動揺で構わん。特別扱いはしないで大丈夫だ。ただ一つだけ頼みが有る。まだ公表してない事実をここに持ち込むゆえ、他の客との接触は避けたいのだ。どうにかなるか?」
「その点は大丈夫でございます。当旅館の別館に魔王様方は案内しますゆえどうぞご心配無く」
「すまんな、助かる。」
「お食事等はどうなさいますか?何かご希望の料理やお時間等ありましたら何なりとお申し付け下さい」
するとサキュバスが今度は口を開いた
「そこら辺は全て貴方達に任せるわ、急な客だから対応も大変でしょうから、貴方達が1番楽な時間に食事にしてもらえれば良いし、料理はこの旅館の物なら何でも良いから気にしないで。ただ私たちの食欲はおかしいから量を多めにしてくれると助かるわ。」
「お気遣いありがとうございます。ではお言葉に甘えさせて頂きます。お食事の時間は恐らく準備に時間がとても掛かってしまうので9時頃になります」
「分かったわ、頼むわね。じゃあ部屋に案内してくれるかしら」
「はい、お部屋はこちらです」
と7人は女将に連れられ旅館の外を周り少し行ったところでとても綺麗な館へ通された。
「こんな綺麗な所が別館なんですね」
「はい、そうなっております。こちらは特別なお客様が来た時用の宿泊所です。いわゆるVIPルームになります。皆様にはこの館をご自由にお使い下さい。何がご要望があれば各部屋にあります電話からお申し付け下さい」
メデューサが感謝を述べると女将は深々と頭を下げ本館へと戻っていった
「さぁて今日は面白くなりそうだ、なっジル?」
「そうだねベルゼブブ、今はまだ6時だからお風呂に先に入ろうか」
といい7人は部屋に向かい、館内着とタオルを取り風呂へ向かった。すると衝撃的な事が判明した。なんとこの別館混浴なのだ。基本的に別館は家族などで来る者や1人で来るものを宿泊させるゆえわざわざ分けていないのだ。
「なぁんだ混浴なのね、まぁ良いわみんなで入りましょ」
「ふぁぁあそうだねーそれが楽だものね」
「そうだな、まぁ問題無いな」
「そうですね、問題無いですね」(まぁ体など魔法で幾らでも隠せる)
「そうじゃな、各々がタオルを巻けば問題無いのぉ」
が2人ほど猛烈に反対する者が居た。
「いやいやいやダメでしょ!ここは男と女で時間をずらすべき!」
「そうよ、ジルの言う通り。」
「あらルシファー、恋人とまだ風呂にも入ってないの?」
「恋人じゃないってば!」(ジルと一緒にお風呂なんて入ったら私、恥ずかしすぎて死んじゃう)
この2人の発言にベルゼブブとサキュバスは色々めんどくさいと猛反対したが、マモン、メデューサも、せっかくの機会でと言い結局2人は押し負けた。まぁこの二人はずっとうじうじしてる2人の背中を押したいのであろう。
最後まで2人は反対したが、どうにも押し切れず、女性陣が先に入りタオルを巻くということでしぶしぶ合意した。
そして3人が先に入り5分ほど経ち、男衆が中に入った。全員が服を脱ぎ色々しているとベルフェゴールが目を擦りながら風呂に入ろうとした。するとジルが、ベルフェゴールにタオルを投げつけた。
「男も下半身にタオルを巻くの。眠いだろうけどちゃんとして」
「もぉう仕方ないなー」
今度はベルゼブブが風呂にも入ろうとすると、ベルゼブブに飛び蹴りした。
「今の話聞いてたでしょが!!なんで肩に掛けてんだよ!速く腰に巻け」
「いってぇな分かったよ」
マモンが次に入ろうとした
「マモンは滑らないように気をつけてね」
「心配してくれてありがとな」
とすったもんだがあり四人が入るとメデューサは魔法なのだろうか、黒い衣を纏い局部を隠し、ルシファーは何を考えるかは不明だが、ほけーとした顔押して風呂に浸かっている。そして、1番の問題はサキュバスだ。タオルを巻くどころかそもそもタオルをやつは持ってきていない。
これにはジルも呆れてサキュバスの顔めがけてバスタオルを超速で投げた
「いったいわね、何するのよ」
「何するのよじゃねぇよ!約束守れよ!この淫乱ドビッチが!」
「うっさいわね、わかったわよ、巻けば良いんでしょ巻けば!」
サキュバスは体にタオルを巻き付けた。
そんなこんなで四人は頭をシャンプーで洗い体をアカスリで洗い風呂に入った。
「いやぁーまさか魔王全員で風呂に入る日が来るとはな、思いもしなかったわ、カッカッカ」
「そらねゴリ押しする奴が居たからね」
「良いじゃないたまにはこういうのも」
「そんなことよりこのお風呂気持ちいねぇー」
ベルフェゴール節は何時どこであろうとも健在だ。そんなこんなで30分ほど風呂に浸かり話していた。
「あれ?ジルその右腕の文字何?」
とたまたまサキュバスが目に付いたのかジルに聞いた。
「右腕の文字?こんなん俺の腕にあったんだね、全然知らなかった」
マモンが冷静に分析した
「右二の腕の裏側にある故生まれつきあったなら気づかなくても仕方ないのだろうな」
「こんなん書いた覚えないし、じいちゃんにも書かれた覚えないから、多分生まれつきなんだろうね。」
メデューサさが聞いた
「なるほどな、それなんと書いてあるのだ?」
「ルシファーちょっと自分じゃ読めないから読んでー」
「えっちょっ、私がジルの腕を...」
「姫様は相変わらず奥手だことで」
「うるさいわねサキュ姉、やるってば!」
ルシファーが、ジルの腕を掴み文字を見た。
「んーこれ私じゃ読めないね。どうやら女神族固有の文字みたい」
「そっかぁ、俺の事について何か分かると思ったんだが残念だね。まぁしょうがないしょうがない。と言うよりルシファー?なんか顔赤くなってきてるけど、大丈夫?のぼせてない?」
「少しのぼせちゃった。先に上がるね」
といいルシファーは湯から出て出口に向かい歩いたがふらつき倒れそうになってしまった。
「あぶない!ルシファー俺が送るよ」
ジルが慌てて風呂から飛び出してルシファーを支えた。
「ごめんねジル少し頼むよ」
「気にしないの、少し体冷やそうね」
そんな会話をしながら2人は脱衣所へ行った
「さぁてこれで多少は2人の距離が詰まるわね」
「そうだな、二人とも奥手過ぎるんだよな、はやくくっ付けば良いのに」
「そうだな、まぁ姫は恥ずかしがり屋だからな、仕方ない」
「奥手なのは御両親にそっくりじゃ」
「えっ?サタン様とルシフェル様もあんな感じだったの?じぃ」
と風呂場は風呂場で盛り上がっていた。
ジル達はと言うと、まずルシファーを脱衣所の椅子に寝かせジルはぱぱっと着替えルシファーの頭を自分の太ももに乗せ、枕替わりにしてあげてうちはで仰いでいた。
すると5分もしないうちにルシファーは寝てしまったようだ。
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三十分後
「うわぁぁぁごごめんジル私ったら寝ちゃった」
ジルは顔を手で多いながら言った
「ルシファーそんなことより急に立ち上がったからタオル外れてるよ」
「えっ!ジル少しだけそのまま出いて、館内着に着替えちゃうから」(ジルに裸見られちゃったかも、恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい)
しばらくしてルシファーがジルに言った
「ジルもう着替え終わったよ、大丈夫」
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