魔王のステータス
3人が城に入っていから1時間程経ち魔王7人全員が8階の食堂へと集合した。
「ではみなご苦労、下がって良いぞ。宴が終わり次第呼ぶゆえそれまで休息をとると良い」
「では失礼します」
と言い料理人を始め使用人なども食堂から出ていった
「ふぅこの口調は疲れるね、さっジルの免許皆伝祝いをしましょ!じぃ乾杯の音頭を頼むね」
あの日を境にルシファーとベルフェゴールはメデューサ、マモン、サキュバス、ベルゼブブの呼び名を昔の呼び方に戻していた。
しかしルシファーに対して姫と呼ぶとルシファーが恥ずかしがり一日中拗ねるのでこの呼び方はみなしていない。
「では失礼します、あの日から1年ほど経ちジルの戦闘力も見違える程強くなり、各軍の兵力はもちろん兵士の質もとても高くなりこの国の軍事力は過去最大級です。それに加えその軍の1部を、土地開発などにも回した結果、穀物を始めとした農作物も豊作になり、その結果経済の循環が良くなりこの国はかつてないほどの、国力を手に入れました。ジル殿の成長をお祝いすると共に、これからの東の国パーチェの繁栄を祈り、乾杯!」
一同がグラスをぶつけながら乾杯と言った。
乾杯が終わると相変わらず、ベルゼブブとサキュバスは呑み勝負をし、ベルフェゴールも大量に食事を取り、マモンはチビチビ酒を飲みながら料理をつまみ、メデューサとルシファーは普通に食事をするという一年前となんら変わらない光景だった。
だが2つほど変わっていることが有る。1つはジルが酒を呑み始めたということ。(この世界には酒は幾つから見たいな常識は特にありません) 2つ目はジルの食事量が魔王達の半分ほどまで上がったという事。この1年でジルの生活は大分変わったと言えるであろう。
そして宴開始から2時間ほど経った頃急にサキュバスが言い出した。
「そうそうジル、あなた免許皆伝なら私ともそれなりに闘えるって事よね?」
「流石にサキュバスと闘ったら俺ボロボロになると思うよ」(てかサキュバスの闘ってる所見たことねぇよ俺)
「ベルゼブブは私にボロボロにされるような人間に免許皆伝はしないわよね?」
「あぁ勿論だ、勝つのは無理でもそれなりの闘いは出来ると思うぞ」
「じゃあ明日ジルの実力お披露目会見たいな感じで私と闘いましょ」
ベルフェゴールが気の抜けた声で言った
「さーんせーい、ジルの実力把握しといた方が楽だろうからね」
「そうですな、1度ジルの戦闘を見ておくのは得策じゃ」
「私も同意見ですね、私が教えてた頃からどれだけ強くなったかも気になりますしね」
「えっいやっちょっ、ルシファーなんとか言ってよ!」
「んー良いんじゃない?」
その言葉が終わるとジルはこの世の終わりみたいな顔をしていた。
「決まりだな」
「えぇ決まりね」
「やたー見られるー」
「満場一致だから諦めよジル殿」
「決まりじゃな」
魔王たちが口々に言いルシファーが最後にこの言葉で締めた
「じゃあみんな明日は早めに帰ってきてねー、じゃあ今日はお開きで」
その言葉が終わると皆おやすみなさいと言い各々部屋に戻って行った
そしてジルも部屋へ帰りたまたま部屋の中で布団の準備をしていたウラトにこう話した。
「ウラト今までありがとう、俺は明日死ぬかもしれない」
ウラトは首を傾げがら聞いた
「ジル様ほどの実力者が死ぬわけ無いと思うのですが・・・」
「俺よりも確実に強いやつがこの城に6人ほど居るだろ、そのうちの竜人魔女と戦うことになったんだよ」
「なるほど、明日は大変な事になりそうですね。ご武運を祈ります。ではまた明日おやすみなさいませ」
「あぁおやすみ」
━━━━━━━━━━━━━━
そして次の日の夜
魔王全員が闘技場に集まり戦いが始まろうとしていた。因みに闘技場は10メートルほどの壁が半径20メートル程の円を描いている
「全員揃ったわね、始めるわよ」
「うっうん」(もうこうなったら当たって砕けろだ、サキュバスに一泡吹かしてやる!)
「じゃあ簡単な規則だけね、まず私のアイズで始める、戦いが終わる条件は私が止めるか、降参するか、戦闘不能になるか、まぁこれはその時点で私が止めるから実質条件2つね、分かった?」
「わかったわ、ではジルお手柔らかにね?」
「それはこっちのセリフだっつうの」
「2人の距離は充分ね、じゃあ行くよー、始め!」
ルシファーが開始を告げると2人は相手に向かって走っていきお互いにぶつかる所で腕をぶつけ合った。その後パンチやきキックの連撃をお互いに放っているがそれをお互いに完璧にガードしているため実質膠着状態だ
「なかなかやるわね、これならどうかしら?」
サキュバスは尻尾を体から出し尻尾でジルを薙ぎ払った。
ジルは思いも寄らぬ所から攻撃を受けてそれは流石にガード仕切れず20メートル程ぶっ飛び体を壁に打ち付けた
「いててて、忘れてたわその存在、つうかそもそも戦う前にいつもやる事忘れてたわ
するとサキュバスの横にこんな文字が浮かんだ。
サキュバス (人間と形態時)
ステータス
体力 600万
魔力 800万
攻撃力 600万
防御力 605万
瞬発力 428万
スキル
属性
火と闇
魔力コントロール
S
会得魔法
火 属性
癒しの炎龍
炎龍の豪炎
etc
闇属性
etc
無属性
テレポート
武術スキル
特になし
特殊スキル
竜化
状態
大魔王の加護
人間形態
という文字が現れた。
(なるほどな、人間形態時ってのは昔本で読んだことあったな、竜人族は人間形態と竜形態時があり、簡単に言えば人間形態時は力を抑えている状態だ。それともう1つあったな。竜人族には基本的に4種類いる。火竜 水竜 風竜 土竜の4種類が、そしてサキュバスは火竜なのだろう)
因みに1年間修行してジルは大幅にステータスが上がった
体力 480万
魔力 600万
攻撃力 320万
防御力 300万
瞬発力 200万
となっている。これにはルシファーも驚いていたが恐らく修行の仕方が無茶過ぎたのと女神族だと言うことと○○○○○○○○○○だということからそれほど気にはされなかった。
(サキュバスのやつ手加減しよったな、ちっこれじゃ勝てねぇあれをやるか)
「無属性魔法
ジルの使う身体強化は1-3式まであり3式で2倍、2式で3倍、1式で4倍になる技へとこの1年で変化した。
しかしメデューサから、身体への不可を考慮し基本的には2式まで、3分間のみ1式を許されている。つまり現在のジルのステータスはこうだ
体力 960万
魔力 399万
攻撃力 640万
防御力 600万
瞬発力400万
これによりジルはサキュバスと同等の実力を得たが問題はここからだ。
「ほぉう、なかなかに強くなった見たいね」
とサキュバスは良いながらまたジルに向かって飛んで行った。それに呼応するようにジルも猛スピードで飛んだ。
そうしてまたジルとサキュバスは互いに連撃を撃ち合いお互いにガードし続けた。
「今度は本気を出しているようだな」
「言ってくれるわね」
サキュバスは少し苛つき安易にもジルを尻尾で叩きつけようとした。
「それを待ってたぜ」
と言いジルは分かってたかのように尻尾を掴みハンマー投げをする時のように高速で回転しサキュバスを投げた。勿論サキュバスは壁に激突し、よっぽどの衝撃だったのだろう。壁の半分ほどまで凹んでいる。
「いったいわね!レディになんてことするのよもう!」(やるじゃない、あんなにヒョロかった男がここまでとはね、じゃあ次は魔法でも使ってみようかしら)
「戦おうって言ったやつがそれを言うなよ」(俺は間違ってないはず・・・はず)
「ぐぬぬ、お姉さん怒ったもんね、しーらない
するとサキュバスの口からとてつもない豪炎のビームが猛スピードでジルに向かってきた。
「
ジルは村正を出現させそれを構え更に魔法を発動させた。
「
ジルはその場を村正で切り裂き別次元への扉を出現させサキュバスのビームをその空間へと誘導した。そうしてビームを吸い込み終わるとその別次元への扉は自動的に閉じた
これには魔王達全員が驚いていた。まさか魔法もここまで使えるように、なっているとは思わなかったのだろう。普通ならベルゼブブの、あの厳しい鍛錬の中魔法まで磨くのは、無理が有るからだ。だがジルは毎日ベルゼブブとの、鍛錬の後毎日2時間魔法の鍛錬を怠らなかった。
「へっへーんどんなもんだーい。みんなにバレないように魔法も磨いてたんだもんねー」
「なんてこった俺があんだけボロボロにさせた後に、更に鍛錬するとはお前はやっぱり面白いやつだなガハハ」
「強くなったな、ジルよ」(今で有ればあのケルベロスも一撃で倒せそうだ)
「私のこの身体の時の最高の技をあんなとんでも手段で躱すとはね、参ったわね」(やられっぱなしじゃしゃくね、疲れるけどあれをやりましょ)
「はーいそこまでー」
ルシファーが終了を宣言した。
「ちょっとなんでよルシファー!お互いにまだまだピンピンよ」
「いやだってサキュ姉竜化しようとしてるじゃん。そんな事したら闘技場持たないもん、もうジルの実力は充分わかったから、今日はここまで!」
「ふぅ、助かった」
「ちっ!ルシファーは相変わらず慎重派ね」
「そら国を治める人間は冷静かつ慎重じゃなきゃダメでしょうに」
サキュバスは悔しそうな顔をして何も言えずに居る。そんなことは気にもせずジルは言った。
「ねぇ、サキュバスさ、竜化した時もっと強いんでしょ?ステータス見たいからなってもらってもいい?俺の今後の目標の為に。出来ればみんなのも見たいな。」
「あれ疲れるのよ、一瞬だけね一瞬だけ
リミッター解除」
とサキュバスが言うとみるみるサキュバスは竜になっていき最終的には体長30メートル程の龍になった。
「ありがとー もう大丈夫だよー見えたから」(さっきからずっと発動させっぱだからね)
そしてジルはゆっくりとサキュバスのステータスを見た
体力 2000万
魔力 1900万
攻撃力 2200万
防御力 2100万
瞬発力 1800万
(なんだこの強さ、頭おかしいでしょ、メデューサでさえ1000万は行ってなかったぞ)
「ジル殿お主今、私よりも強すぎるって思ったであろう。馬鹿者がお主が私のステータスを見たのは非戦闘時であろうが、普段は力など制御してるに決まっているだろうが」
と言いながらメデューサも闘技場におりてきた。
「リミッター解除
無属性魔法
メデューサがリミッターを解除すると普段は黒髪の髪が緑になり髪1本1本が、蛇の様な形になった
体力 1780万
魔力 2300万/3500万(1200万消費)
攻撃力 1690万
防御力 1930万
瞬発力 2200万
「ふぁっ!?おいおい隠しすぎでしょ実力この飛んでも数値やばすぎでしょ」
「まさか俺たち魔王の力と同じ所まで来たとでも思ったかジル?まだまだだな
リミッター解除」
とベルゼブブが言うといつもの毛むくじゃらなベルゼブブは居なくなりまるで何処かの国の王子のようなイケメンに変わった。
体力 1850万
魔力 1200万
攻撃力 2460万
防御力 2300万
瞬発力 2200万
(あのベルゼブブがイケメンになっただと!?)
「ベルゼブブよ、仕方が無いであろうが、儂らも伝えてなかったのじゃ、そう馬鹿にするでない
リミッター解除」
マモンもそう言いながら降りてきた。
マモンがリミッターを解除すると頭にヤギの角の様な物が生え背中から二本の漆黒の翼が現れた
体力 1400万
魔力 3200万
攻撃力 1400万
防御力 1450万
瞬発力 2250万
(おいおいマモンっておじいちゃんだよな、生涯現役ってか怖い)
「ふぁぁあ、めんどくさいけどジルのためだから一肌脱ごうか
リミッター解除」
と言いながらベルフェゴールも降りてきてリミッターを外した。
するとベルフェゴールの背中からマモン同様漆黒の禍々しい翼が生えてきて、両腰に太刀が装備された。
体力1500万
魔力1600万
攻撃力2400万
防御力2150万
瞬発力2300万
(剣士ってのは知ってたけどそうやって刀出すのね、いやリミッター解除したら自動的に太刀が腰に付くって便利やな)
「最後は私か、そう言えば、リミッターなんて何年も解除してないね
リミッター解除」
そう言いながらルシファーも飛んでおりてきリミッターを外した。
するとルシファーの背中から4つの白い翼が生えてき、髪が白くなった。
この姿を下界の者に女神族と言っても疑うことは無いであろう。
体力 3000万
魔力 3200万
攻撃力 2900万
防御力 3950万
瞬発力 3060万
(他の5人もアホみたいに強いのにルシファーはその5人のどこを取っても超えている。これが大魔王なんだろうか、強すぎるルシファーに勝てる気がしない)
ジルが6人のステータスを見て顎が外れそうな勢いで口を開けている。空いた口が塞がらないとはまさにこの事だ。
「驚かせちゃったかな?私達はこれぐらいの強さだよジル。でもジルならあと2年あれば私達と同じ強さまで来れるから。これから先教えれることはマモンの軍略とベルフェゴールの剣術位しか無いから私たちがこれ以上ステータスを上げることは出来ない。自分の力で這い上がってきて」
「勿論だルシファー、たしかに俺は打ちひしがれたが、諦めては居ない。あと3ヶ月で2人からの教えを完璧にして、そこからはひたすら鍛錬して強くなってやる。そして一年後また同じ事をサキュバスとやる。」
竜状態のサキュバスが言った
「いつでも相手してあげるわ、その言葉良く覚えておくわね」
「みんなありがとう、俺のためにわざわざ力を見してくれて。」
「どうってことないぜ、さあってとさっさとリミッター付けてみんなで呑もうぜ。」
ベルゼブブがリミッターを付けて元の姿に戻ると全員それに続くようにリミッターをつけ普段の姿に戻った。
「ふぁぁあ久しぶりにリミッター外したからお腹すいちゃった。」
「同感だ、まぁベルフェゴールの大食いはいつもの事だが」
「うるさい、メデュ姉」
「こうなることを見越して宴の準備をさせておる、皆で移動しようではないか」
「さっすがじぃ、仕事が速いねー、さぁてみんな行くよー
無属性魔法 範囲テレポート」
ルシファーが魔法を使い全員を食堂へ運んだ
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