6.イカレたお茶会(2)

 彼女のことを、"別に声を荒らげるような相手ではない" と思っていたライカだが、さすがにこの扱いには不満がある。いや、不満はありすぎた。どうせこのままケンカ別れになるのなら、思っていることを全部言ってしまおう、と息を吸い込んだ。


「おまえ……さっきからさ。こっちが黙ってるからって、あり得ねぇよ。話聞け、このクソ女!!」


「……聞いてるじゃん」


「聞いてねぇだろ、遮るなつってんだろ! いちいちかぶせてくんじゃねぇよ! わざとだろ! それはいいよ、もういいよ。腹立つよねその……なに? 怖い? ……まあそれはそうだけど……違う、そんなんどうでもいいわ。そういう話じゃないんだよ。まず第一に色々おかしいだろ? おれらさっき会ったばっかじゃん。違う??」


「…………」


「あんたがどんなやつでも構わねぇよと言いたいところですよ、おれだって。でもさ、そういうことホイホイやんな、自分を大事にしろ! おれには関係ないけど。……ってか、バカなんじゃねぇの? 酔っ払ってるおれでも、そういうの、わかるんだけど?! 頭、大丈夫ですか??」


 いつの間にか、ライカの声が最大ボリュームになっていた。周りの視線がこちらに向き始めているのは、確認しなくても察することが出来た。それでもそんなことは関係ないと彼は思う。なぜだか、猛烈に腹が立っている。そして立ち去ろうとしていたユイも、ライカの怒鳴り声に、ぴたりと動くのをやめた。


 ライカはライカで、おれって意外と短気なんだな、と頭の裏で考えている自分に気付くが、その思考をメインにすることが出来なかった。酔っている自分が強くなりすぎて、そいつが勝手に身体を動かしているような気さえした。

 そんなライカのあまりの剣幕に、目を瞬かせながら黙っていたユイが、やがてそっとライカのTシャツの裾を引く。


「ねぇ、行こうよ、あっち」


「おれ、犬じゃねぇんだよね! あっちこっちって、引っ張ってくんじゃねぇよ」


 ライカは悪態をつきながらユイのその手を、はたき落とす。それでも、ユイはしつこく手を伸ばす。その度に、ライカが振り払う。その攻防はいつまでも続くように思えた。


「触んなよ、クソ女!」


「わかった! わかったから! ねぇ……すごい目立ってるの、自覚ある?」


「あるよ?! すっげ目立ってるよね!! おれにどうしろと? 誰のせいだよ、クソ女!」


「えぇ……。なんかキャラ変わって……ない?」


「うるせぇな。ずっと我慢してたんだろうが、クソ女」


「……あんた……どんだけ酔ってんの? 酒弱すぎ。あと、顔に出なさすぎ」


「違ぇよ。あれが回ってるからおかしくなんだよ! 色々と!!」


 天井を指差しながら言うライカの様子に、変なものを見てしまったと言いたげに、ユイは眉根にしわを寄せる。そんな彼女をライカは半眼で睨む。

 確かに彼は酔っている。だんだん彼自身も自分が何を言っているのか分からなくなっているのだ。何に怒っているのかも。


「……わかったって。来夏が真面目なのはすっごく、すっごくよくわかったから」


「んぁあ……。くっそ……ぐらぐらする!」


 イラついて目を伏せると、不意にまぶたの裏にクラスメイトたちの視線が蘇った。

 身に覚えのない罪を捏造ねつぞうされあざけり笑われた。やられたからやり返しただけなのに、冷ややかな視線を浴びたのはライカの方だった。

 おれはおかしくない、よっぽどこの世界の方がおかしい、強くそう思ったのに、彼は誰にも、何も言わなかった。 一番嫌だったのは、自身を守れない、自分だった。


 だから『自分を大事にしろ』などとライカ自身でもよく分からないことを、ユイに言ってしまったのかもしれないかった。


 額をさすりながら目を開くと、目の前にしゃがみ込んだユイの細い手首に巻き付いたピンク色のヘアゴムが見えた。酔った勢いとはいえ、言わなくていいことばかり言ってしまったような気がして、ライカはさらに呻いた。


「とにかくさ、端っこに行こ? ね?」


 ユイに「ほら」と促され、ライカはフロアの隅に移動する。たくさん怒鳴ったからなのか、目の前は真っ白になり、何もなかったかのように鳴り響く音楽だけがやけに大きく聞こえる。

 細かい歌詞はライカには分からなかったが、シートが倒れただとか、夜の光がどうとか言っているその歌を聴きながら、額に滲んだ汗を両手で拭う。


 立っていることすら気分が悪く、彼は壁に寄りかかると、ずるずるとそのまま座り込んだ。

 目を開けていても前は白いし、何も見えないのだから、と彼は目をつぶった。終いには音楽すら膜がかかったように聞こえ辛くなってくる。


「……なにが『酒は弱くはない』だよ……死ぬほど弱いじゃんか」


 悪態をついたところで、自分しか文句を言える相手はいない。ライカは虚しくなって、膝を抱える。するとなぜなのか、どうでもいいはずのことが、次から次へと浮かんできた。

 誰もが、そのときだけのいい顔をする。決して本当のことは言わない。嘘ばかりで、つくろわれていることを、ライカは知っていた。それでも気付かないふりをする。辛いからだった。そして、怖いからだ。ユイの言う通り、恐れているだけなのだ。だから、あんなにも腹が立ったのだろう。そう思うとライカは急に恥ずかしくなった。


 酒を飲むと色々なことを忘れられる、と誰かが言っていた。それなのに、思い出すばかりで、何もなくなってくれない。もっと飲んだのなら、こんな気持ちは消えてくれるのだろうか? ライカは静かにそう思う。


「ねぇ! 水、もらってきた! 飲んでっ」


「んっ?」


 突然、腕に冷たいものが触れて肩がびくりと揺れてしまう。それはユイの指だった。氷が入った水を持っていたせいで冷たくなったようだ。


「あの……。ごめんね……。こんなとこにいたから……てっきり、そういうやつなのかと……思ってさ」


「そういう? ……って、どういう?」


 答えないユイの返事を待つ間に、彼は水を飲む。酒よりはずっといい。ぐにゃぐにゃ曲がる世界にいても、水分は摂った方がいいということだけは、ライカにも理解が出来た。


「……それ飲んで落ち着いたら、帰りな? お金とかいいから。ホントに大丈夫だから」


「なんだよ急に大人しくなって……気持ち悪ぃな。……もうどうでもいいよ。払えなかったら身体で返すから」


「あのさ? 冗談でも、そういうこと言わない方がいいよ?」


 ユイに両頬をガシッとつままれて、それでも動く気力が湧かなかったライカはそのまま「痛い」と呟く。何度目かの「痛い」で、ユイがやっと指を放したので、顔を伏せた勢いのまま、肩で特に痛かった左頬を気休めにさする。もう腕も上げたくない、そういう心境だったのだ。


「なんか……『そういうこと言わない方がいい』って……その口が言うなよって思うよ。それこそなんの冗談なんだよって――……う……ぇ、気持ち悪ぃ……」


「うわ……。吐くの?」


「吐くほどではない……気ぃする」


 やっとの思いで告げて、がくりと頭を落としたライカの背中を、ユイがさする。「めんどくさいなぁ」などと言いつつ、彼女はうって変わって優しくなった。


 そしてユイは話し始める。彼女は高校二年生で、ずっと両親との関係が良くないということ。目的もなく行く学校に楽しみを見いだせず、遊び回り始めたこと。


「なんかさ、あたしって、ただ逃げただけって感じなんだよね。ダッサくない?」


「……ダッサいかもね」


「アンタさぁ……そこはウソでも "かっこいー" って言ってよ……」


「いや、おれだって似たようなもんだし。……それに、なんでおれがユイのために、わざわざウソついてやらないといけ――」


 視界が回るのが徐々に治まってきたライカは憎まれ口をユイに投げつけ、しかし途中で黙り込む。彼女は、そんなライカを不思議そうに見つめ返している。


「なに急に止まって。どうした?」


「……いや。話、聞いてるじゃんと思って」


「え? どういう意味?」


「遮らないから……さっきみたいに。ずーっと聞いてなかったろ?」


「……ん。なんかね……怒鳴られてちょっと『うっ』ってなったんだよね。酔いもどっか行ったわ」


「あぁ、あれは……ごめん。多分、酔ってたから。過去形にするにはまだどっかおかしい気はするけど……」


「謝られても困るんですけど? ……んー。なんて言ったらいいのかな。ここら辺の子って、強気でいかないとなめられるからさ。あれくらいじゃないとダメなんだって」


「へー。……ここらのやつらって……みんなイカレてんの?」


 彼女は困ったように笑うと「さあね」と、呟いた。その顔はどこか疲れているようだった。


「ねぇ、そんなこといいからさ。あたしが歳を教えたんだから、来夏も教えてよ」


「………… "さあね"」


 しゃがんだ状態から腕を伸ばして、テーブルの上のカップを手に取ったユイが、ライカに訝しげな視線を投げ「やなヤツ!」と鼻にしわをよせる。


「……ユイよりは下だよ。ごめんね先輩」


「ウソ、下なの? ってことは高一? ……見えない」


「……どうせ老け顔だよ、おれは。歳なんかどうだっていいだろ」


 ユイが『なめられるから強気で』と言うのと同じように、ライカは年齢を言いたくなかった。だからどうとでも取れる言い方をした。

 『どうだっていいだろ』と言いつつ、容姿と合わない年齢を一番気にしているのはライカだった。卑屈に笑うと、彼は首の後ろをさする。心が乱れると、いつも手がそこへ行くのだった。それは彼が自覚しているくせのひとつだった。


「老け顔ねぇ……。でも……そうだな、確かに来夏って大人っぽいね。その顔、もしかしてハーフかなんか?」


 よく見えないのか、ユイは大きな目を細めてライカの顔を覗き込んでくる。悪気がないのだということが分かっていても、ライカは人々のこの視線が嫌いだ。値踏みされているように感じるからだった。


「ジロジロ見んなよ。……またキレるよ」


「えぇ……。あんたってホント……めんどくさ……」


「じゃあ、逆だったらどう? 外人ってコソコソ言われたり、変に騒がれて先輩に絡まれるとか、なりたい? 変わろうか? 躊躇ちゅうちょなく差し出すよ」


「そんな漫画みたいなことあんの? 現実に?」


「あるんだよ! あるから困ってんだよ!」


 ユイが「そうか」と呟くと、会話がなくなってしまった。特にライカから話すこともなかった。隣の彼女はまだジンライムをちまちまと飲んでいる。これほどゆっくり飲むものだったのか、どうりで酔うわけだ、とライカは妙に納得してしまう。


 ふいに耳に入ってきた音楽は、聴き覚えがあるものだった。

 ――イギリス人の俺がひとりニューヨークにいると、孤独を感じる、俺はまるでエイリアンのようだ――

 そんなような歌詞だったはずだ。ライカは幾度となくその楽曲を聴くたびに、何となくではあるが、その心境と自分の環境を重ねていた。


 学校内での彼は、まさしくエイリアンだった。容姿がみんなと違うライカは、孤独だった。特別な人気者になりたいなどと思ったことはない。だた、普通にしていたい。ライカの願いはそれだけだった。


 「エイリアンねぇ」と、歌詞を聴き取ったらしいユイがぼそりと言う。間髪入れずに「エイリアンだよ」と答えたライカは、この歌手には帰る国があるからいいよな、とぼんやりと思う。彼には他に行き場はない。この日本という島国以外、どこにもないのに、おまえは違うと言われてしまうのだ。


「学校いるとさぁ……。んー。なんか、どこにいてもそうなんだけど」


 怠そうにユイが口を開く。いつの間にか "エイリアンの曲" は終わっていて、ブーストの利いた次の楽曲に切り替わっていた。ライカは彼女の次の言葉を待って、そっと視線を送る。


「話す人間いてもさ……。友達だって言ってくるやつもいるけどさ、すっごいひとりなんだよね。アンタ、暗そうだからわかってくれそう」


「さらっとバカにすんなよ……。まあ……話すやつがいるだけマシなんじゃない? おれ、ほとんど口利かない」


「え? 来夏って結構、喋るじゃん。飲んでるから? いつもは喋んないの? 友達いないの?」


「あー……」


 ライカが普段喋らないのにはわけがあった。それは訛りだ。なぜかは分からないが、彼の記憶の中の両親はほとんど方言を使わなかった。だが、ライカが普段接する同級生は当然、方言を使っていた。他の "地の人" に比べれば訛りが出づらいとは言え、東京の人間と比較すれば訛っているわけだ。

 普通に喋っても『変だ』と言われてしまう。そんな理由で彼は、自然とあまり話さなくなった。


「ねぇってば」


「友達……。しつこいヤツらだったらいるけど……友達なのかどうかは知らない」


 友達、という単語のあとにクラスメイトたちの顔が浮かんだ。同じクラスの男女だ。男の方は部活も一緒だった。正確には同じ部活だった男子だが。

 ふたりとも妙に粘着質にライカに声をかけてくるが、ライカは一定の距離を保って、あまり話さないようにしていた。


「……なぁ。踊るのって適当でいいの?」


 何となく、そう呟いたライカを、ぎょっとしたように目を見開いたユイが見つめる。さほどおかしなことを言ったつもりがなかったライカは、そのユイの反応が何だか面白かった。

 そう言ったのは、彼女を驚かせたかったわけでもなく、このまま座っていても、どうでもいい話をし続けてしまいそうだったからだ。ライカにもやっと、ユイや、ここにいる大人なのか子供なのか判断も出来ない人間たちが踊る理由が分かった気がした。何もかも忘れたい、そんな気分になってきている。


「いや、なんかグルグルしなくなったから。ただ座ってるのもヒマだし」


「止めといた方がいい、あんたは止めた方がいい」


「なんでだよ。出来るよ。適当に、ヘイヘイって……こんな感じ?」


 その場で頭を振り出したライカに、ユイは「いやいや……」と苦笑いを浮かべる。


「……へいへいってアンタ……なにそれ」


「ユイだってヘイヘイ! みた――」


「へいへい言うな! なんかあたしの踊りがダサいみたいじゃん!」


「――みたいにきれいに踊ってただろ、って言おうとしたんだけど」


「きれ……い」


 尻すぼみに言葉を吐いてうつむいた彼女を、どうしたのか、と覗き込むと、突然にガッと拳が飛んでくる。それはライカの側頭部辺りにめり込んだ。ゴン、鈍い音がする。


「いっで!!」


「キモい! 気持ち悪い!!」


 手加減なしで放たれたらしいその拳の威力は強烈で、ライカは頭を押さえたまま唸る。ライカが怒鳴ってから、若干しゅんとしていたユイだが、基本的には変わらないようだ。


「……なんで殴んの?! いてぇんだけど??」


「口説いてんの? ……怖い」


「いや別に普通に感想を……。いや待て? なに言ってんの? 明らかに誘ってたじゃんかよ。あれ無自覚だったらそっちこそヤバいぜ? なんだよ、じゃあなんでおれ、ここにいるわけ??」


「……はっはぁ。知らない」


「はっはぁ、じゃねえよ。都合よく言うこと変わるんだな、女って」


「きれいとか……大事にしろとか……なんなの」


「自分は自分で大事にしろよ、だって自分だろ? おれの知ったことじゃない」


「……あたしさ、年下って興味ないのよね」


「おれだって、年上とか興味ねぇよ。てか女とかどうでも――」


「でも、なんかカワイイかもね」


「あー?」


 語尾と共に眉を上げたライカは、急に胸ぐらを掴まれて、咄嗟とっさに逃げようとする。だが、そんな動きも虚しく封じられ「なにすんだよ」と言い返そうとした唇ごと壁に押しつけられた。

 抵抗しようと足掻いたが、ユイの方が何枚も上手で、右手を上げれば左手で、その逆もまた然りで、終いにはされるがままになった。


 "キスってこんなに長いんだっけ" と思いながら、ライカは目を閉じるのも忘れ、チカチカ光る照明をぼんやりと見つめることしか出来ない。この頭の中が痺れる感覚は、酒のせいなのか、それとも今している行為のせいなのか、他人事のように考えた。

 唇が離れたあとも、ただ呆然と彼女見上げるしかないライカを、ユイは余裕の表情で微笑み、見下ろす。


「……なにすんだ、よ」


 時差を乗り越えて、ライカの口から出た言葉にユイは吹き出すと、彼の鼻を人差し指でツンと突いた。油断していたからか、避けることも出来ず、その勢いでライカの頭が壁にコンとぶつかる。


「ごちそうさま。踊ってくるね!」


 足早に去る彼女の背中を見送り、ライカは取り敢えず口元を拭う。ユイとのキスは "木とか草みたいな味" がした。それが、彼女がさっきまで飲んでいたジンライムの香りだと気付くと、急に照れ臭くなって、残りの水を飲み干した。


「あんな細ぇのに……なんだあの怪力……。獣?」


 精一杯の憎まれ口を叩くが、顔が熱い。先ほどまでキスなどしたことがなかったライカには、何が普通なのかは分からない。だが "これは絶対に普通ではない" 、そう思いつつ、彼は天井を見上げた。熱いのか暑いのか判断もつかず、しばらくそこから動けなかった。

 想像も予測もしていなかった突然のキスは、ライカの感情を痺れさせ、混乱させた。


「まっど……てぃー、ぱーてぃー……ねぇ」


 入り口で見た店名をふと思い出す。記憶が正しければ、 "不思議の国のアリス" に出てくるイカレ帽子屋が開催しているパーティがそういう名前だったはずだ。

 うさぎ穴に落ちたアリスがたどり着く、変てこなお茶会は、確かに終始イカレた風に進んでいく。何だか厄介な展開に巻き込まれている自分の姿が迷子のアリスと重なって、ふっと小さく笑う。


 物語のアリスは不思議の国から現実に戻る。家に帰りたいと涙を流すのだ。果たして自分は戻れるのか、いや、戻ろうとするのだろうか、そんなことをライカはぼんやりと考えた。

 いくら考えても分からないライカは、静かにそっと目を閉じた。

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