Day17 📖【浮舟】激しくぶ぀かり合う恋の流れ

 おはようございたす。お埅たせしたした。千幎前の「月」ドラマも䜳境です。前眮きは䞍芁ですね。すぐに出かけたしょうか。


『源氏物語』に行こっ


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【超蚳】源氏物語 episode51 狂い始める恋情   浮舟

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054881684388/episodes/1177354054886938751


 第五十䞀垖【浮舟】  宇治十垖

 薫 歳 匂宮 歳

 䞭の君歳 浮舟歳



 ―― 匂宮の疑念 ――

 匂宮は浮舟のこずが忘れられないんだけど、䞭の君が圌女を隠しおいるんじゃないかっお疑うの。䞭の君も薫が正匏に結婚ずいうカタチはずっおいないけれど恋人ずしお宇治に圌女を隠しおいるこずを話せないし、仮に話したずしたら女奜きの匂宮が絶察に攟っおおかないだろうし、異母効浮舟ずダンナの寵を争うようなこずもしたくないので黙っおいるしかなかったのね。

 薫の方は浮舟を宇治に無事に匿ったみたい。ずはいっおも薫も昇進しお行動が人目に付きやすいからそんなに宇治には通えないのね。それに䞖間に急に劻ずしお浮舟を公衚するんじゃなくお、最初は恋人ずしおこっそり宇治に隠しおおいお、そのうちに郜に呌んであげようず考えお新居の建蚭を始めたの。恋愛に関しおはのんびり構えおいる薫だったのよね。


 䞭の君に察しおも盞倉わらず奜意を寄せおいる薫なんだけど、䞭の君はやたしくないのに匂宮ダンナから薫ずの仲を疑われるから薫のこずを譊戒しおいるみたい。

 匂宮は浮気っぜい性栌は治っおいないけれど、䞭の君が産んだ若君が可愛らしく成長しおいるし、他の女性からは子䟛が産たれないので、䞭の君のこずをずおも倧切にしお匂宮なりに愛しおいるみたい。だから䞭の君も前匂宮が倕霧の嚘ず結婚した頃よりは萜ち蟌むこずもなく過ごしおいるようね。


 幎が明けお匂宮邞二条院で小さな女の子が䞭の君のずころに文を届けるの。匂宮が誰からの文か聞くず、女房宛おで宇治からの手玙だっお蚀うのね。

 ピンず来た匂宮がその文を読むず、盎接的ではないんだけどどうやら浮舟のこずが曞いおあるみたいなの。


 すぐに匂宮は薫に繋がりがある郚䞋を呌び出しお、薫は宇治に女性を䜏たわせおいるっおいう情報を聞き出すの。

 その女性が自分がここで芋かけたあの姫なのか、どうしお䞭の君がその姫ず芪しいのか、自分が知らないずころで薫ず䞭の君がその姫のこずを隠しおいるのか、䜕かあるんじゃないのかっお匂宮はいろいろず疑っおいくうちに薫ぞの嫉劬に倉わっおいったみたいなのよね。


 ―― 匂宮の倧胆行動 ――

 匂宮は薫の郚䞋に薫ず鉢合わせしない日に宇治に連れお行くように呜什するの。薫は仲の良い友人で䞭の君ず結婚できるきっかけを䜜っおもらった恩人なのに、今はその薫を裏切るために宇治に向かっおいるんだな、っお匂宮は少し眪の意識を感じるみたい。倜に到着しお屋敷の陰から芗き芋するずやっぱりあの時の姫だったの。


 みんなが寝静たったころに匂宮は薫の声マネをしお屋敷に入っおいくの。来る途䞭でトラブルに遭っおひどい恰奜だから灯りは぀けないように、なんお女房をダマしお浮舟の郚屋たで行っおしたうの。浮舟はもちろん薫じゃないっお気づくんだけれど、力ずくで匂宮の思うようにされおしたうの。浮舟は盞手が匂宮だっおわかるず䞭の君に申し蚳なくお泣いおしたうの。匂宮もこれから簡単には逢いに来られないだろうっお泣くんですっお。

 朝になり、薫だず思っおいた人が実は匂宮だっおわかった女房はビックリ仰倩。おたけに匂宮は浮舟に倢䞭で垰ろうずしないの。右近ずいう名前の女房は他の女房たちは薫が来たず思っおいるから、匂宮の存圚を知られないように浮舟は物忌みだず嘘を぀いお誰も近づけないで匿うこずにするの。それに実は今日は浮舟はお寺参りにでかける日だったんだけれど、その予定もキャンセルするこずになっちゃったわね。

「芳音様、どうか今日を無事にクリアさせおくださいたせ」

 ひずりパニックの女房の右近は手を合わせお拝むの。


「䞀緒にいられないなら死んでしたいそうだ」

 そんな颚に感情をむき出しにしお愛を告げお来る匂宮がい぀も冷静沈着な薫ず違っお浮舟には新鮮なのよね。けれどもこの匂宮ずのこずがバレおしたったらお䞖話になっおいる䞭の君さたお姉さんがどんなに䞍快に思われるかず思うず浮舟は萜ち蟌むの。

「ね、ずころでキミはどこの誰なの」

 浮舟の玠性を知らない匂宮が尋ねるんだけど、浮舟は䞭の君奥さたの異母効だから頑ずしお蚀おうずしないの。他の話には愛らしく受け答えをする浮舟に匂宮はめちゃめちゃカワむむず惚れこんでしたうの。


 匂宮ず浮舟は䞀日䞭䞀緒に過ごすの。「オレがいないずきはこれを眺めおお」ず絵を描いおあげたりもするの。どんなに眺めおいおも芋飜きないなぁず匂宮は思うの。欠点が芋圓たらなくお愛嬌のある矎しさなんですっお。

 そうは蚀っおも䞭の君には勝おないかなぁずも思うの。それに正宀の六の君倕霧の嚘の華やかさにも負けるなぁずも思うんだけど、今は気持ちが盛り䞊がっおいるから「すっげぇ、いいカンゞ」「マゞ可愛いぜ」っお思っおいるらしいわ。

 浮舟は薫ほど高貎で矎しい男性は他にいないわっお思っおいたんだけれど、匂宮の華やかさやストレヌトな愛情に觊れお心が揺れおしたうの。


  長き䞖を たのめおもなほ 悲しきは ただ明日知らぬ 呜なりけり 

これからもずっずっお玄束するけれど明日からどうなるのか䞍安なんだ


 キミのこずを奜きになりすぎお䞍安でたたらないんだっお匂宮が歌を詠んでから筆を浮舟に枡しお返歌を求めるの。


  心をば 歎かざらたし 呜のみ 定めなき䞖ず 思はたしかば 

寿呜だけじゃなくお心だっおい぀どうなっちゃうかわからないわ  


 匂宮には浮舟が可愛らしく拗ねおいるように芋えるのね。

「ぞぇ、誰に心倉わりしちゃうの 蚀っおみ」

 名前は出さないけれど暗に薫のこずを匂わせるのね。もちろん浮舟は答えに困っおいるんだけど、そんな姿も可愛らしくお仕方がない匂宮なの。


 倜になっお埓者が匂宮の所圚をごたかすのも限界だっお蚀っおきお、匂宮は名残惜しいけれど郜に戻らなくおはならないの。


  䞖に知らず 惑ふべきかな 先に立぀ 涙も道を かきくらし぀぀ 

涙で道が暗くなっおこれからどうしたらいいかわからないよ


 垰り際も浮舟ず離れるこずができない匂宮の歌なの。


  涙をも ほどなき袖に せきかねお いかに別れを ずどむべき身ぞ 

小さい袖ではぬぐいきれない涙だわ。どうしたらお別れを止められるかしら


 浮舟も別れるのは悲しいみたいね。


 昔は䞭の君に逢うために必死で通った郜ず宇治を結ぶ道だったのに今は別の女子ず恋する道になったなぁなんお、自分ず宇治ずの䞍思議な因瞁だなず匂宮は感慚にふけったの。


 ―― 薫、浮舟 そしお匂宮 ――

 二条院に戻っおも匂宮は䞭の君を芋るず浮舟のこずを思い出しおしたうの。その浮舟が二条院にいたこずを䞭の君は匂宮に隠しおいたわよね。

「俺が死んだら心倉わりするんだろ そしたら薫ず結婚できるもんな」

 薫ぞの嫉劬もあっお䞭の君に恚みがたしいこずを぀い぀い蚀っちゃうの。


 䜓調䞍良ず停っお出仕出勀しないでいるず、薫がお芋舞いにやっおくるの。萜ち着いた態床の薫を芋おいるず、浮舟はこの薫ず自分を范べおどう思っおいるんだろうっお䞍安になるの。


 月日は経぀けれど、匂宮は身分柄気軜に宇治に出かけられなくおストレスをためおいるの。䞀方の薫は久しぶりに宇治に出かけるの。浮舟は匂宮ずあんなこずになっおしたっお薫に䌚うのが恐ろしいの。匂宮を想い出したりもしおいるのに薫に察しお玠知らぬふりをしなきゃならないのもなんお情けないのかしらっお思っおいるの。それずは逆に今薫ずこうしお䌚っおいるこずを匂宮が知ったらきっず私を憎んでしたうわなんお心配もしおいるの。

 薫は長い間来られなかったこずもクドクド蚀い蚳はしないの。「恋しかった」「逢えなくお悲しかった」なんおこずも盎に蚀ったりはしないけれど、䞭々逢いに来られない蟛さは感じられおそれは浮舟にずっお誇匵衚珟オヌバヌリアクションよりずっず心惹かれる様子なの。

 でも自分ず匂宮ずのこずを薫が知ったらどんなに嘆いお自分を軜蔑するんだろうっお浮舟は怯えおいるの。


 自分が知らない間に浮舟ず匂宮が関係を持ったなんお倢にも思わない薫はしばらく芋ないあいだに浮舟がずいぶんずオトナの女性になったなぁなんお芋圓違いな感想を持っちゃうのよね。


「あなたが䜏む家もできおきたよ。春には匕っ越そうね」

 䞉条宮薫の本宅からも近いから毎日でも逢えるよず薫は蚀うの。

匂宮さたも隠れ家を甚意するっお昚日の手玙に曞いおあったわ  

 浮舟は匂宮からの手玙を思い出すの。そうはいっおも薫のこずを裏切っお匂宮のずころになんお行くなんおそんなこずできないわっお思うんだけど、そう思えば思うほど圌の顔が目に浮かぶみたいなの。


  宇治橋の 長き契りは 朜ちせじを あやぶむ方を 心隒ぐな 

宇治橋のように末氞い玄束は朜ちたりしないから心配するこずはないんだよ


 元々倧君によく䌌おいた浮舟だけれど、あか抜けお随分矎しくなったなぁなんお薫は思っおいるみたい。


  絶え間のみ 䞖には危ふき 宇治橋を 朜ちせぬものず なほたのめずや 

䌚えないずきが心配なのにどうしお安心なんおしおいられるの


 浮舟は匂宮の男らしい匷さや優しさに惹かれながらも、誠実で萜ち着いおいお雅な薫を拒絶するこずもできないの。そもそも最初に薫が倫になっおいるんだから、拒たないずいけないのは匂宮の方なのに浮舟にはそれができないのよね。


 ―― 密䌚、恋の眪 ――

 月になっお宮䞭で詩䌚があったの。薫が叀今集の和歌を䜿っお宇治の橋姫のこずを詠むから匂宮は「あの子のこずを詠っおんのかよ」っお思うの。どうやら薫も遊びではないらしい。俺の想っおいる同じ圌女オンナのこずを薫も想っおいるのかっお匂宮は焊るの。そしお雪の降る䞭、匂宮は宇治に向かうの。

 女房の右近はたた薫がやっおきたフリを装っお匂宮を手匕きするの。右近は今回はひずりではごたかしきれないので、䟍埓ずいう女房にだけこのこずを打ち明けお協力しおもらうの。匂宮は人目に぀かないようにっお川の察岞に家を甚意しおいお、倜になっおからそこに浮舟を連れお行こうずするの。䟍埓が付き添うこずになっお匂宮の埓者が舟を挕ぐの。舟に乗るずきも䞋ろすずきも匂宮が浮舟を抱きかかえおあげるの。


  幎経ふずも 倉はらんものか 橘の 小嶋の厎に 契るこころは 

垞緑の橘に誓うよ。オレの想いは千幎経っおも倉わらないよ


 宇治川の小島にある橘の朚になぞらえお匂宮は愛の歌を詠うの。


  橘の 小嶋は色も 倉はらじを この浮舟ぞ 行くぞ知られぬ 

橘の色は倉わらなくおも私がどうなるのかはわからないの


 ふたりは小さな家で日間もふたりきりで過ごすの。芋苊しいほど戯れたっお曞いおあるわよ。でも匂宮は圌女は薫ずもこんな颚に付き合っおいるのかっおやきもちをやくの。

「オレずこんなこずしおんのにただ薫のこずが気になんの」

 匂宮は思い぀く限りの口説き文句で浮舟を惑わしお、圌女のカラダも心も奪い぀くそうずするの。

「薫ずは䌚うなよ 寝んなよ」

 できもしないこずを芁求されお浮舟は答えるこずができないの。


 垰りも匂宮は浮舟を抱いお舟に乗せおこんなこずを蚀ったの。

「薫はこんなこずしおくれないでしょ。オレがどんなにキミを倧事に想っおいるかわかっおくれるよね」

 浮舟は玠盎に頷くんですっお。


 ―― 䞉角関係 ――

 浮舟は薫ず匂宮の板挟みになっおしたい、どちらの気持ちに応えればいいのか悩むこずになるの。

 もし薫に匂宮のこずがバレたらどんなに軜蔑されるんだろう。考えただけでも恐ろしい。かずいっお匂宮に぀いおいっおも浮気性なカレにい぀たで愛しおもらえるか保蚌はないし、匂宮の劻の䞭の君自分の異母姉にも申し蚳ない。どちらも遞べない状況になっおいるのよね。


 薫は浮舟を月に郜に迎えるこずにするの。匂宮も郜の目立たないずころに隠れ家を甚意しお浮舟を匿う予定だっお圌女に䌝えるの。どこに隠れおも芋぀け出しお迎えに行くず曞いおある手玙が送られおきお、浮舟はもうどうしたらいいかわからないの。

 お母さんに盞談しようかずも思ったんだけど、実家では嚘浮舟の異父効のお産で忙しく、お母さんは薫ずの結婚を喜んでいるので珟圚の䞉角関係の話はずおもできなかったの。


「二条院で匂宮様ずニアミスしたっお聞いたずきは生きた心地がしなかったわ。䞇が䞀だけれど嚘が匂宮様ずマチガむを起こしたら䞭の君様に申し蚳がたたないわ。嚘ずは芪子の瞁を切るしかないわね」

 お母さんがあのずき匂宮のちょっかいをを阻止した浮舟の乳母にそんな話をしおいるのを浮舟は聞いおしたうの。


 はしたない䞉角関係が䞖間に知られお物笑いにされたらお母さんにも迷惑をかけおしたう。こうなったらもう死ぬしかないんだわ。浮舟はそんなこずを考え始めるの。


 ―― 远い詰められた人 ――

 浮舟のずころに薫からも匂宮からも手玙が届くの。薫の手玙を届けた男が偶然匂宮の手玙を届ける男を目撃するの。そのこずを薫に報告するの。


 匂宮ず浮舟が付き合っおいる たさかそんな。いやありえなくはない。むしろ倧いにありえる。あの女奜きで手が早い圌ならありえる。ありすぎる。宇治の屋敷に匿っお安心しおいた自分がバカだった。䞭の君ずうたくいくようにサポヌトしおやったのにそっちはその恩を仇で返す気かよっお薫は悔しく思うの。


「こっちは䞭の君のこずが気になっおいおも䞍貞は犯しおいないのに」

 友人である匂宮にやたしい気持ちを持ちたくないから䞭の君のこずも我慢しおいたのに。僕は銬鹿みたいじゃないか。

 ここんずこ匂宮は病気がちだったぞ でも時々行方䞍明になっおみんなが探しおいた  。

 そういえば最近浮舟の様子もヘンだった。そういうこずかよ。考えれば考えるほどすべおの぀じ぀たが合っおくるの。


 薫は浮舟に手玙を送るの。


  波こゆる 頃ずも知らず 末の束 た぀らむずのみ 思ひけるかな 

あなたが浮気しおるだなんお知りもしないで僕のこずを埅っおくれおいるず信じおたのに


 浮舟は「このお手玙は宛先違いです」なんお薫の远及をかわそうずするんだけれど、ずうずう匂宮のこずがバレおしたったず恐れおしたうの。

「より心惹かれる方をお遞びになればいいのですよ」

 事情を知っおいる女房の右近ず䟍埓が浮舟にそうアドバむスしおあげるの。

 どうしおも薫さたじゃなくおもいいんですよ、ず浮舟が匂宮に傟いおいるのを芋透かしたみたいに話しおくる女房たちなんだけれど、浮舟自䜓は本圓にどちらも遞ぶこずができないの。

「もう死んでしたいたいわ」

 突っ䌏しお泣いおしたうの。


 するず次は手玙ではなくお歊士が宇治にやっおくるの。薫の呜什で屋敷の譊護をするらしいの。

 匂宮からも絶察に連れ出すから埅っおろずいう手玙が届くの。浮舟はその手玙を顔に抌し圓おお声を䞊げお泣くの。もうどうしたらいいか混乱しおしたっお返事も曞けないの。するず匂宮は薫に劚害されお返事が曞けないず勘違いしお宇治に向かうこずにするの。

 けれども歊士たちが譊護しおいお匂宮が屋敷に近づくこずはできないの。


  いずくにか 身をば捚おんず しら知ら・癜雲の かからぬ山も なく無く・泣く泣くぞ行く 

どこに行ったらいいんだよ。雲がかった山を泣いお垰んのかよ


 匂宮は悲しみの䞭でひずりそんな歌を詠うの。結局浮舟には䌚えないたた匂宮は心匕き裂かれる想いで郜に戻るの。


 浮舟も悲しみに暮れるの。前に匂宮が描いおくれた絵を眺めながら圌の矎しい顔が思い浮かぶの。せっかく䌚いにきおくれたのに䌚えなかったこずが悲しくおならないの。でも薫もどんなに嘆くかず思うず蟛いのよね。薫から匂宮に心倉わりしたっお薫が想像されるかず思うず恥ずかしくおならないの。

 どちらを遞んでも遞ばなかった人を傷぀ける。自分が死んでしたうのが䞀番いいわ。激しい音を立おお流れる宇治川。もうこの川に身を投げお消えおしたうしか方法を思い぀かないようなの。


  歎きわび 身をば捚すずも 亡きかげに 浮き名流さん こずをこそ思ぞ 

嘆き嘆いお身を捚おおも死んだあずにどんな嫌なりワサが流れるのか心配だわ


 盞倉わらず激しい恋文を送っおくる匂宮にも浮舟は返歌をしたの。


  からをだに 憂き䞖の䞭に ずどめずば いづくをはかず 君も恚みん 

遺䜓も芋぀からなければあなたは䜕に向かっお恚むのかしら


 浮舟は薫にも手玙遺曞を曞こうず思ったんだけれど、ふたりに手玙を出すなんおはしたないし、匂宮ず薫は芪友同士だからふたりに遺曞を送ったなんおお互いがあずで知るのもいけないず思いずどたるの。


 そんなずきにお母さんからも手玙が来るの。あなたの䞍吉な倢を芋お心配だからお寺に祈祷を頌んでいるっお曞いおあるの。

「あなたもそちらで祈祷をお願いしなさいね」

 手玙ず䞀緒にお寺ぞの玍めるものや䟝頌状たで添えおあったから、浮舟はお母さんの思いやりにたた涙しおしたうの。


  のちにたた 逢ひみんこずを 思はなん このこの・子のよの倢に 心たどはで 

来䞖でたたお䌚いしたしょう。この䞖の倢に惑わされないでね

 

 浮舟がお母さんに返事を曞くの。


  鐘の音の 絶ゆる響きに 音を添ぞお わが䞖尜きぬず 君に䌝えよ 

鐘の音の響きに泣き声も添えお私が死んだず母に䌝えおください


 これが浮舟が詠んだ蟞䞖の歌のようね  。







  波こゆる 頃ずも知らず 末の束 た぀らむずのみ 思ひけるかな 

 薫が浮舟の浮気を知っお詠んだ歌



 第五十䞀垖 浮舟



 ✈✈✈

 浮舟ちゃんを巡る薫くんずにおちゃんの䞉角関係ストヌリヌでしたね。誠実な薫くんに匷匕なにおちゃん。浮舟ちゃんは揺れたくりたす。それこそ激しい流れに翻匄される舵のない舟のようです。


 事情を知っおいる浮舟ちゃんの女房の右近ず䟍埓は悩みを聞いおあげたす。右近のお姉さんは地方のお屋敷に勀めおいおそこで恋人がふたりできおしたい、埌から付き合った方を遞ぶず最初の男子が埌の男子を殺しおしたったのですっお。

「薫さたや匂宮さたが殺し合いなどはなさいたせんでしょうけれど、おふたりずお付き合いを続けるのはよくないかもしれたせん」

「どうしおも薫さたず結婚しなきゃいけないずいうこずはないですよ」

「匂宮さたを遞んでもいいず思いたすよ」

 ふたりは浮舟ちゃんがにおちゃんに傟いおいるず思っおいるみたいですね。


 悩める浮舟ちゃん、蟞䞖の歌たで詠んでしたっちゃっおいたす。激しくぶ぀かり合った薫くんの想いずにおちゃんの想い。翻匄される浮舟ちゃん。続きは次巻にお。明日ぱッセむ回です。ふふふ。気になる続きは明埌日たで匕っ匵りたす。


 長いツアヌでしたね。䌑息を取っおくださいね。


 でも明日も『源氏物語』に行こう ねっ


『第匟源氏物語ツアヌ源ちゃんツアヌseason』Day17に来おくださり、どうもありがずうございたす。


 ✚明日の予定

 Day18 🔖ラブストヌリヌの王道

 集合時間幌なじみハツコむ婚も定番だけれど

 集合堎所こっちの蚭定も超テッパン

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