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「君が切り離したのは自分の感情そのものだったんだよ。君は二人になってから、何かに感動したかい。辛いと思ったかい。嬉しいと思ったかい。君はその場その場でベストな行動をした。二人になる前、僕がとりたかった行動を、ほとんどコンプリートできていたかもしれない。けれどそれで満足したかい。幸せは感じたかい。きっと感じてなかったよね。君は行動していたけれど、そこに理由も目的もなかった。ただ君はベストな行動をするために、ベストな行動をしていたんだよ」


「わけのわからない言葉遊びはよしてくれ。余計わからなくなるよ。つまり僕は自分の悪いところだけを切り離したと思っていたけれど、それは間違いで、実際は感情とそれ以外にわかれただけだったってことなのか」


「僕にだって詳しくはわからないよ。でもさ、不思議に思わなかったのか、僕を見て何の感情も抱かない自分に。切り離された自分の汚点、悪心、惨めな部分の塊を見て、苛立ちも哀れみもしなかった自分にさ。僕が君から切り離された汚点と言うならば、君は自分の感情全てが自分の汚点だったと言うことになる。そして僕から言わせてもらえれば、君こそが、僕から切り離された僕の理想だよ。だから、君の方がずっと少ないのさ」

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