住吉 良平 10
それからしばらく色々と話をしながら工具を使って調整をしたり、配線を指示通り繋いだりしていた。
良平のテレビで見た知識では軍隊用パワードスーツは主に不安定な足場でも問題なく動き力仕事を素早く行うため、重い荷物を持ち上げるため、さらに防弾が目的であり、所謂障碍者用の介護スーツの延長線上にあるものだと思っていた。
今良平が見ているスーツはそのような無骨なものではなく、スマートに着こなすような形状をしている。
古いアニメのテッカマンやガッチャマンのような、アニメに出てくるヒーロースーツだ。
「凄い趣味な感じですね。」
良平は素直に関心して言うと、
「プロレスラーのマスクみたいなもんだ。カッコよければ人気が出るだろ?」
大地が笑う。
百合子が続けて話す。
「防具としては考えてないよ、これ。人をぶっ殺すための調整してあります。本来だと衝撃吸収とか防弾用の特殊カーボンプレート入れたりするんですけどね。そういうの取っ払って、さらに通常だと間接や筋肉痛めないような人工筋肉制御するんだけど、それも純粋に筋力を増大させるためだけのプログラムに書き換えてるとこです。」
「ほんとに殺し合いさせるんだ。」
考えてはいたが、改めて説明されると現実味が強く感じられる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます