住吉 良平 2
大阪中心の大阪府第一地下都市は現在も東西南北、さらに地下へとどんどん広がっている。
拡張工事の仕事は今のところ終わる様子はない。
ホワイトカラーな仕事についた人々は、地上のマンション、戸建に住んでいる。
地下都市で暮らしているのは主に貧乏な人だ。
地上付近、地下一階辺りを干渉地にしながらハッキリと住み分けされている。
ただ、地下都市の人々は国で管理している農場、牧場、林業など一次産業に駆り出されることで収入を得ている人が多く、生まれて一度も地下都市から出たことがない人はあまりいない。
良平は富山の田舎から出てきて、最初は父親の紹介で銀行に勤めていた。
しかし、全く上司とそりが合わず盛大に口喧嘩をして、次の日から出社せずやめてしまった。
紹介してもらった手前富山にも帰り辛く、もう3年ほど日雇いの地下拡張工事をやっている。
良平は都市銀行という勝ち組から地下へと落ちた転落組なのだ。
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