第21話 『春の日の花とかかがやく』

 アイルランドのお歌。


 《この世の中で、『すぐに歌える』最も好きなお歌を、いま歌え!》


 《歌わなきゃ、お仕置きだぞ!》 


 と言われたら、迷わず歌うお歌です。


 涙なしには歌うこともできないお歌なので、実際は歌えなくなって、途中で止まるかもしれません。


 日本語の歌詞は、堀内敬三さまの作詞。


 このお歌の楽譜を見ると、なんと、8分の6拍子なんですね。


 これは、日本人のなかには、たぶん通常なかったリズム。


 おそらくですが、昔、歌われ始めた頃は、たいへん新鮮な感じがしたんじゃないかと想像します。

 

 しかし、旋律はとてもなだらかで日本人好み。


 2番目に好きなのは、『アニー・ローリー』。


 こちらはスコットランドのお歌。


 3番目は、『ロンドンデリーの歌』。


 これもまた、アイルランドのお歌。


 ただし、このお歌は、『ダニー・ボーイ』という呼び名の方が有名ですが、やましんは、近藤玲二さま作詞の『ロンドンデリーの歌』のほうが、圧倒的に好き。


 『ダニー・ボーイ』は、20世紀になってから、つけられた歌詞のよう。


 『ロンドンデリーの歌』のほうは、19世紀の終わりごろの成立のようで、ちょっと古いのですが、この曲には、どうやら、さらに古く、結構、複雑な生い立ちがあったようですが、そのあたりは辞書さんなどに譲ります。


 音域がかなり広いので、なかなかお風呂でも歌いがいのある傑作です。


 ときに、『はちろく』で思い出しましたのが、(あまり関係ありませんが、ハチロクのリズムは3拍子ふたつで考えると簡単になることがあるので・・・)、本日お盆のお墓参りに行って思い出したのですが、大正生まれの父が昔よく歌っていた『美しき天然』(『天然の美』とも言います。)であります。


 田中穂積さまが1902年に作曲した『和製ワルツ』。


 日本人が書いた最初のワルツかもしれないですけれど。


 この曲は、ある殺人事件とからまって、有名になったといういきさつもありますが、ここは省略。


 とっても、懐かしい、よい音楽です。


 

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