第15話 『3つの職業について』
あれから色々と教えてもらった。
フルネームで自己紹介されたらそれに合わせる。片方だけだったら何かしらの事情なりがあるから片方だけ言う。このご時世何があるか分からないし、初対面で怪しいと思ったら片方だけにすると良いらしい。
今までの出会いを思い出す。自分から名乗っているからみんな片方だけだったのか。
いや、エルとソフィは違うか。
エルはどう考えても訳ありだろう。
ソフィは……友達になりたいと言ってくれたのに、失礼なことをしてしまったなぁ……。今度会えたらきちんと挨拶しよう。
ソフィだけじゃない、次に会ったらみんなに訳も名前もちゃんと話そう。
―――わたしには素敵な名前が出来たのだから。
今日は座学をするらしい。
聖騎士団として、様々なことに対して対応しないといけない。なかでも一番大変なのが、同じく職を持つ相手だそうだ。
戦士、狩人、魔術師
云わば、そちらの面のエキスパートなわけで、鍛え抜かれた者ほど厄介な相手はいないという。ちなみに聖騎士は戦士と魔術師の間、魔法も使える戦士という訳だ。
これら三つの職は大きく分けられているだけで、きっかり仕切られてるという訳ではない。
つまり、狩人だけど魔法が使えたり、魔術師だけど剣を振るったり、いろいろできるのだ。それらの場合、個々に呼び名が合ったりするけど、厳格には決まっていないため大体は曖昧なものとなっている。
そして各職について。
まず初めにスキルについて、スキルはあくまで補助に使われる。
攻撃とかはあくまで自分でやる。例えば『魔人切り』の様なスキルは無い。叫んで振り下ろせば使った気持ちにならなくもないが。
そして、使わなくても職の補正で勝手に付くものはパッシブスキルという。
重要なところだけ教えてもらう。
戦士
戦士は基礎体力、筋力が向上する。パッシブスキル
相手の攻撃を打ち払いそのままタイミングよく攻撃に移る場合威力が増す『カウンター』パッシブスキル
『アドレナリン』多少の痛みを無視して動ける。捨て身に使ったりも出来る。
狩人
俊敏性が上がる。感覚が鋭くなる。 パッシブスキル
『遠眼』視力と動体視力が向上する。
『気配遮断』足音や気配を消して行動することができる。音を立てたり殺気でばれることがある。
魔術師
基礎魔力が向上。パッシブスキル
ちなみに元々持っている魔力も適性が高いほど良い。
『瞑想』魔力の回復、魔法の威力上げに使う。
他にもあるが細かい所までは覚えなくても良いそうだ。
良いのだろうか……?
次は地理について
カーランド大陸の全体地図を見せてもらうが、何だか今まで見てたやつと違う。エンデの位置とかあれより真ん中だし、大陸の形も違う
これは、迷う。地図のせいにしてる気もするが……。
まあいいか。辿り着いたのだし。
最後に聖騎士団について
聖騎士団は 聖騎士、弓兵、魔術兵、偵察(暗殺)部隊の四つに分かれる。
聖騎士は真ん中で一番目立っているからか、一番志願者が多い。勿論中心となるのも聖騎士だ。
そして今日は弓と魔術訓練だ。
弓は的に狙って打つ。
魔術は貸し出された指輪で魔法を放つ。大きさ、威力など計測、個人の持っている魔力も計測する。
わたしは狩人だけど弓はあまり使わないから下手だ。魔法も難しい。魔力測定も良くない。
レアは弓が上手い、わたしよりは使ってるから様になっている。
意外なのがタクだ、弓が意外と上手い。わたしより上手い……。なんか悔しい。
マーくんは魔力適正が高いのを知っていた、それに弓も上手い。流石マーくんだ。
今日はこれで終わった。
食堂にて久しぶりでもないが四人で揃う。
「タク、マーくん聞いて! 名前!」 テンパっていろいろ飛ばしてしまう。
「ん? 苗字か?」
「な、何故ばれた…」 まだ言って無かったよね?というか会う機会も無かったはずだ。
「いやね、昨日の夜に寮で苗字の話題になって、合った方がいいと言われて考えたんだよね」
「なんだ、私達と同じね、なら改めて自己紹介しようよ」
みんな頷く。
「わたしは、セチア・カーディナル」
「私は、レア・カーディナル」
「俺はサカイ・タクミ」
「僕はハイマー・クライド」
――――改めて宜しくお願いします。
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