万能鑑定士Qの事件簿 Ⅰ/松岡圭祐
松岡圭祐氏の作品では、北川景子さん主演の「探偵の探偵」が有名かと思いますが、この万能鑑定士Qシリーズも綾瀬はるかさん主演で映画化されているそうです。(すいません、見ていません<(_ _)>)
そう言えば、未読ですが「探偵の鑑定」という両キャラが登場する本もあります。
前回ご紹介した「天久鷹央の推理カルテ」と、この万能鑑定士シリーズには共通点が多くあります。
まずは主人公が若くてきれいな女性で、知識が豊富なこと。
主人公の凜田莉子という女性は非常に広範囲でかつ深い知識を持っています。それが故に鑑定士という職業を始めたのですが、天久鷹央と同様に弱い面も持っています。
彼女は学歴がなく高卒、しかも卒業すら危ぶまれていたほどの超劣等生、いわゆるビリギャルだったんです。それがなぜ?と思われるかもしれませんが、人一倍素直で純真だったことが彼女の才能を開花させました。その過程、方法はシリーズの中で明かされますが、純真な素直さは持って生まれたものなので、博学となった今でも騙されやすかったり、どこか危なっかしさを抱えています。
それをサポートするのが、週刊角川の編集者・小笠原悠斗です。
ある事件がきっかけで莉子と知り合った小笠原は、彼女にほのかな恋心を抱きながら、様々な形で彼女を支えていきます。
天然な莉子と草食系の小笠原とのじれったい恋物語も、アクセントとして楽しめます。
ちなみに、今まで紹介した本はいずれも他社出版だったので、カクヨム主催のカドカワ系列の本は初登場となります。(^^;)
さらに大きな共通点は、殺人事件が起きないこと。
この万能鑑定士Qシリーズのキャッチフレーズは「面白くて知恵がつく、人の死なないミステリ」とのこと。まさに、この通りで、ちりばめられた伏線がきれいに回収されていき、雑学としての知恵もつく、読後感すっきりのタメになる小説です。
松岡さんの作品では、「水鏡推理」シリーズも同様の魅力を持っています。
そして、もう一つ。
どちらもカバー絵に描かれた女性の絵がかわいい。
個人的な好みは莉子です(笑)
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