武田三代/新田次郎
「文体診断ロゴーン」ってご存知ですか?
http://logoon.org/
森野広一さんの自主企画で紹介され、初めて知りました。五千文字以内で文章を入力すると、「文章の読みやすさ」「文章の硬さ」「文章の表現力」「文章の個性」という4つの項目でA~Eの五段階評価をしてくれます。
さらに、六十四名の著作家による文体と比較し、誰に近い表現なのかを判定してくれるというサイトです。
例文の「走れメロス」はABAAで太宰治に最も近い(←当たり前だ)のですが、オールA評価ではないんです。文体の評価と読み物としての評価は必ずしも一致しないということでしょう。
前振りが長くなりましたが、面白そうなので自分の書いたものを診断してみました。その中に新田次郎さんに近いと評価されたものがあり、「そう言われても読んだことがない――あ、あった!」
それが、この作品です。
新田次郎さんの時代小説では「武田信玄」風の巻、林の巻、火の巻、山の巻の四部作が代表作として挙げられています。私も「武田信玄」を読んでから「武田三代」を読みました。
武田信玄その人が戦国武将としては有名なこともあり、「武田信玄」はもちろん面白かったのですが、父・信虎、信玄、子・勝頼の三代にわたる隠れたエピソード七編をまとめた「武田三代」の方が印象に残っています。
時代モノって、限られた資料を基に作者が推理した物語だと思います。どんな風に推理するかによって、同じ題材から異なる見方もできるので、そこも面白い点ではないでしょうか。
「武田三代」で取り上げている話は、いずれもあまり知られていないようなちょっとしたエピソードが基になっているので、作者としても腕の見せ所かと。
「へぇー、そうだったんだ」という読後感を味わえると思います。
ちなみに、ロゴーン診断すると上位に来る作家さんはほぼ同じ。
松たか子さん、小林多喜二さん、浅田次郎さん。たまに阿刀田高さんが登場。
んっ?新田次郎さんは?
あらためてチェックしたけれど、新田次郎さんの名前は現れず……。
そうです、浅田次郎さんと早とちりしたようで。
ちゃん、ちゃん♪
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