第65話俺が妖精を知るならばっ!
うわぁぁぁぁぁあ!!!
はい、ストックが底を尽きました。
これからは週一前後の投稿になります。
すいません!すいません!!靴を舐めます!
ぺろっぺろっ!(ふへっ、これで幼女の靴や大人のお姉さんの靴を……)
あ、男の人は帰ってください。興味ないんで。(大半の読者が男性。※当社比)
────────
ふぅ、なんか悪いことしちゃったかもな…ユノはこれからもっと強くなれるだろう。そのために頼ってくれるなら、俺は助力を惜しまない。
「ま、会えたらだけどな」
「きっとまたすぐ会えるですよ」
「そうかな」
洞窟から町へ戻りながら、並走するリーフィと会話を交わす。
にしてもリーフィも妖精なら走らずとも浮きながらついてこれるんじゃないのか?
「リーフィって、上級妖精と言ってたけど、妖精にはどんな種類があるんだ?」
「え?種類ですか?あ、位のことですね」
上級、中級、下級とか、さらにその上に階級があったりするんだろうか?
「まずは下級妖精から説明するですね。下級妖精は実態がなく、さっきのユノさんが召喚していた妖精のように、光が浮いてるようなものです。自我はありますが、本能で動いてるものがほとんどですね」
「へぇ、ちなみに妖精自体、どういうものなんだ?」
「むむむ、難しい質問ですね」
リーフィは頭を両手の人差し指でグリグリしながら悩ましそうな表情をする。
一度立ち止まり、近くの木に体を預けてリーフィの話を聞く。
「妖精、またの名を聖霊やフェアリーと言うですが、リーフィたちは元は自然界にあるものが霊体となって、それが魔力を帯びた『結果』なのです」
「自然界?」
「はいです。リーフィは元々、風から生まれているです。風の上級妖精です」
「へぇ、で?」
わざわざ風の上級妖精とか言って自分を主張するリーフィを無視して話を続けさせる。
いちいち言わなくて良いから。ちゃんとリーフィが凄いってのは知ってるよ。
「草木や、水や、概念的なものまで、妖精となっているです。もちろんそれはピンキリがあるですけどね」
「へぇー、難しいんだな」
「難しいです」
おうむ返しのようにしてリーフィは頷く。
「で、話は戻るですが、中級妖精は下級妖精よりも魔力を蓄えた妖精です。魔力を得れば得るほど妖精は位が上がっていくです。中級の中でも上位の妖精は、実体化が出来るようになるですね」
「リーフィは上級妖精だから実体化が出来るんだったな。凄いなぁ」
「むふー!そうなのです!えへへぇ!もっと褒めてくれてもですよ!」
鼻息荒くニマニマしている幼女。
これでレディーなのですとか言ってたんだからほんと、可愛いなぁ全く…
「撫で撫で」
「あっ!……えへへぇ…気持ちいいですっ」
「かはっ!?」
あ、ダメだこれ…やばい。くそう、持病のロリータ・コンプレックス症候群が発症しそうに……いやそんな病気ねえからっ!?
おっと、鼻から血が。
「スルガさん?」
「ん?なんだ?」
「その、撫でてくれるのは嬉しいですが…いつまでするんです……?」
「あ、悪い!つい触り心地が良くて…」
「い、いえ!全然良いですよ!もっと撫でてくれても良いです!」
緑色をしたサラサラの髪が指の間を抜けていく感覚…早く家に帰ってティアを撫でねば!!
「こ、こほん……で、上級妖精はリーフィのように、実体化した上で理性やしっかりした感情。それから言語まで操れるのです。合計50体も居ないはずです。ここまでいくと魔法も他属性の魔法まで扱えるです」
「召喚魔法とかも教えてもんな」
「まあ、召喚魔法は属性とかはあんまり関係ないですけどね。で、その上に聖霊王がいるです。四人ですね」
「聖霊王?」
なんだそのカッコいい単語は…これまた厨二心が疼くじゃあないか。聖霊王!アルカデ○アス!とか言いたくなるよね。あ、デ○エルマス○ーズネタは分からないか。
「はいです。火、水、木、光ですね。闇は居ないです」
「居ないのか?」
「闇は、『
「デーモン?あぁ、悪魔か」
「悪魔は妖精が闇属性に生まれたものです。それ以外の属性に生まれたものが妖精と呼ばれるです」
つまり悪魔と妖精は本質的には同じわけだ。ただ、枠組みが違うだけで。
「まあ、スルガさんが聖霊王と会うことなんてないだろうと思うですから、そんなに説明はしないです」
「む、なんだか失礼だな」
ま、会うことがあるなら話すが、会えなくても別にいいや。
「聖霊王は、それぞれの属性を統治している存在です。聖霊王が居るから人間は魔法が使えると言って良いです」
「どういう原理だそれ」
「魔法ってのは簡単に言えば妖精に力を貸してもらってるです。『魔力を使って魔法を発動する』と言うですが、実際は『魔力を妖精に食べさせることで魔法の発現をお願いする』が正しいです。これは人間が知らない情報ですね」
「へぇー!それはなんというか面白いな!」
魔法って漠然としていたけどなんだか原理を知ればなるほどって感じだな。じゃあ日本には妖精が居なかったから魔法が使えなかったのかな?なんて。
「それを考えるとスルガさんは凄いですよ」
「何が?」
「魔法の才能っていうのは、要はどれだけ妖精に好かれているかが関係してくるんですよ」
「まあ、妖精に魔力を与えて使うんだもんな」
「その点スルガさんはヤバイです。妖精さんメロメロです。ハーレムも良いとこですよ」
「マジで?」
全く見えないけどそうなのか?いや確かに俺には魔法の才があるし、今までも魔法に関して苦難したことはないな。
「ヤバイです、もう全身に妖精がビッシリまとわりついてるです。カビかってくらい」
「なにそれ怖い」
それは最早恐怖じゃない?リーフィには俺がどう見えてるの?ちゃんと顔見えてる?光輝いてない?
「まあそれも才能ですよ。もしかして魔法の才とか持ってるです?」
「うーん、まあな」
「やっぱりですか!納得の魔力です!」
予想が付いてたみたいだが、認めるとクリクリとした目を大きく開かせて手を叩く。本当に挙動が幼女だからなー。レディーとか、ないわ。
「そういえば、リーフィ、悪魔って───」
悪魔について聞こうとした瞬間、周りの空気が変わったのを感じた。
全身を悪寒が這うようなイメージが襲う。これは……
「スルガさん。近くで『
「空気が変わったな。噂をすればなんとやらってやつか?」
俺は体を預けた木から立ち上がって気配を感じ取り、ついでに索敵も発動させて具体的な位置を探る。
「ふむ、赤いマーカーが北西に多数か」
目の前に現れたスクリーンに写るマップを見て呟く。赤いマーカーは敵意のあるやつ、もしくは危ないやつに反応していることを指している。今回は後者だろう。
それにしても密集し過ぎているな…まるで祭りみたいだ。
「これってスルガさんの魔法ですか?」
「ん?あぁ、まあそんなところだ」
「この赤いマーカーはなんです?」
「敵とか、変なやつらが写る」
「これ…中に白色と緑色のマーカーが交じってるです?」
「本当か?……本当だ、白色が数人と緑色が一人……緑色だとっ!?」
白色は『敵対していない人物』が写る!それはいい!だけど緑色は……『知り合い』が写るはずだ!!
「リーフィ!走るぞ!」
「はいです!」
悪魔が召喚されたと言ったよな?その上…確か悪魔の召喚魔法は……
────供物を要求される。
「リーフィ!悪魔への供物ってどんなものがある!?」
「悪魔への供物は魔力の場合もあるです!……が……人間がそのまま供物として捧げられる可能性もあるです…」
「やっぱりかよ!!ふざけんな!!」
誰かは分からないが知り合いなら助けないといけないだろ!くそ!あともうちょっとだ!頼むからもうすこし待ってくれ!!
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