みんなでお風呂に入ったならばっ!②
「わほほーい!やっと風呂なのだ~!」
「ん……」
「おいおい、メア。走るなって。」
「うるさいのだー!行くのだ!!」
ドボォォーーンッ!
あ!コイツやりやがった!風呂に飛び込みやがったぞ!まあ他に人はいないから…まあいいか。
「あぶないだろー。誰かいたらどうする。」
「誰もいないぞ?なんでだ?」
「タンタさんが気を使ってくれたんだよ。」
「……そうなのか!」
「お前今名前忘れたな?」
「…ひゅーひゅーぴひゅー」
吹けてないぞー口笛。ほんじゃま、俺も入るとするかなー。
「ティア、入るぞ。」
「ん…」
「よいしょっと……」
おぉ、昨日も入ったがいい湯だ…全身の疲れが溶けて出ていくかのようだ。今日はドラゴンに会ったりメアと会ったり奴隷にしたり…また濃い1日だったよ…ほら、ティアも目を細めて気持ち良さそうにしている。よしよし…あ、ちなみに今も全裸だ。
「もうあついのだ……」
「早い早い。まだ入ったばっかりじゃないか。」
「我は水浴びしかしてなかったからこんな熱いお湯に浸かるのははじめてなのだ…」
「そうか…じゃあ俺はメアのはじめてを貰ったんだな……?」
「?そうだな、我のはじめてはくれてやるのだ…?」
意外と純粋というか…年相応にピュアなのよねメアちゃんも。絶対はじめての意味を分かってないよね?
あ、でも皆さんには勘違いしないでいただいきたい。当たり前だけど、本当の意味のはじめてなんて貰うわけが…ナイヨ?あはははー。
「……あるじ?……ティアの……はじめて…も?」
「おう、ティアのはじめても貰ったな…あとこっち向いたら色々見えちゃうよ?」
「……いろいろ…?」
「うん、色々と。」
「……見たい?」
「ブハッ!?や、やめろぉー!?俺を変な世界へ誘惑するのをやめろぉ!」
実はこれティアさんわざとなんじゃないかな!?本当は知ってて俺の反応を楽しんでるんじゃないの!?ティア……恐ろしい子っ!
「ひっ!人間の顔が変な感じに!」
「ん……がらすの……か◯ん…?」
「え?なに?なんで知ってるのそれ?この世界にもあるの?」
相変わらずティアの知識は偏りが凄い…多分日本ですら元ネタとしてあんまり知られてないんじゃないか?情報源が知りた過ぎる…
「なぁティア?そういう情報ってどこで仕入れたんだ?」
「……?」
ですよねー!こういうときは首を傾げればなんとかなるって分かってるぅ~!
この子は小悪魔になるでぇ…
「なぁ人間…そろそろ上がっていいか……?」
メアが限界のようだ。確かに肌が紅潮して青白い肌に赤みが増している。
それにしても魔族と言っても人間と大差はないんだな…小さいプリっとしたお尻も小振りな胸も、可愛い顔も、細い太もも…日本にいればコイツもまた人気だっただろうな…子役とかで。それぐらい可愛い。
「あーまた人間見てるなー…でも我は今そんな気分じゃないのだぁ早く上がりたいのだ…」
「そうかぁ…早く行きたいのか?」
「?そうだ、早くいきたいのだ。」
「早く……いきたいのか?」
「だからそうだといってるだろ、いかせてくれ。」
「後半だけ言ってみてくれ。」
「はぁ?……いかせてくれ?」
「最後は声を上げて!」
「い、いかせてくれぇ!!人間!!」
「ありがとうございますっ!!!」
いやぁいいもん見せて貰った。これでオイラも大人のお友達も笑顔でハッピーだな。
「ほら、先上がってろ。金置いといたからそれ使って牛乳でも飲んでろ。」
「分かったのだ。あまり我を待たせるなよ?」
「おう、すぐいく。」
ガラガラガラ…
「やっと二人きりになれたな、ティア。」
「ん…なれた……」
まあだからと言ってなにをする訳じゃないんですけどねー!俺にそんな勇気があると思うなよ!俺はまだチェリーなんだよ!!くそぅ!
「…あるじ…そっち…いってもいい……?」
「ん?あー…まあいいぞ?」
「ん…よいしょ……よいしょ……」
「そうそう、俺の足の上にまたがって…っておーい!?ティアさん!?」
そっちへいくってそういう意味!?まてまてまて……ティアさん?ティアさんが座っているところはあの…俺の…ね?汚いバベルの塔があるからさ?よけない?
「あ…あのあの……ティア…はん?」
慌てすぎて京都弁になっちまった!ようこそお越しやす!
「ん……?」
「いや、ん…?とかじゃなくて!そこちょっと動いた方がいいんじゃない?ほら、座りにくくない?」
「そんなことない…あったかくて…きもちいい…」
それはどっちの意味なんだぁーッ!?←湯の方です。
マジかぁ!ヤバイよぉ!そろそろ俺のバベルの塔が増築されていくよぉ!?
「んぅ…ん……ん……あん…ん…」
「ちょっとぉー!?変な声出さないで!?」
頼むから許してくれ!悪かった!普段からセクハラ紛いのことをして悪かったっ!!
待って!そろそろ本当にやばい!危険だ!
「エマージェンシーコール!エマージェンシーコールっ!!」
「ん…どうした…の?…あるじ?」
「わ……わるいティア…上がろう…俺の限界が近い。」
「ん……わかった。」
フラフラと千鳥足で出口へ向かっていく。やっと終わった。あぁ、今日俺は大人の階段を登った気がするよ…父さん、母さん……
「あるじ…なんで…かたかったの…?」
「んぅ!?それはどこの話かなぁ!?」
終わってないのか!?この天国のような地獄の二律背反はまだ終わりの鐘を鳴らされてはいないのかぁ!?
「あ!おい遅いぞ人間!!もう牛乳飲み終わったぞ!人間の分も飲ませろ!」
「あ!メア!ナイスメア!助かった!いくらでも飲ませてやる!真っ白な液を!」
「え!?いいのか!?今だけはいいやつじゃないか!」
今だけってのは語弊があるがナイスだ!メア!お前のお陰で助かったぞ!!ティア…急にどうしたんだ…
「やっほほーい!牛乳買ってくるのだ~!」
「はいはい。いってら。じゃあティア、着替えとけよ。」
「……わかった。」
はぁ…さっきは本当に危なかった…もしかしてティアは色々知ってるんじゃないのか?確信犯というやつではないのか?あぁ…ティアよ…お前はいったいどこへ向かっていってるというのだ……
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